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「総統のお仲間を…ですか?」
「そんな馬鹿な…」
「な、何故私達が?!」
彼等は皆何故疑われなければいけないのか、と驚きを隠せない様子でそう言った。
まぁ、化けの皮を剥がしてやるがな。
「こちらで色々調べさせてもらってな…3人には共通点がある」
「共通点?」
「あぁ。まとまった金が必要、という点だ」
その言葉に3人が顔を見合わせる。それも気にせず俺は言葉を続けた。
「それは今はいい。本題だ…仲間を殺そうとする愚か者がここにいる、それは事実だ」
順番を追って仮説を立てよう。そう言えば部屋の隅で待機していたオスマンが俺の隣に立ち部屋に設置されているスクリーンにテラス席の映像を映した。
「ここは…テラス席?」
「あぁ。ここで彼女は傷んでいた手摺ごと落下した。張り紙を貼っておいたにも関わらず」
「張り紙が?」
「…風で飛んでいったのでは?」
彼等がそう言う中オスマンは「それは無いな」ときっぱり断った。
「張り紙貼ったのは俺やけど、そう簡単に取れへんようにちゃんと固定しとったし」
「何よりその日は無風だった。つまり誰かが張り紙を剥がした訳だ」
そう言えば押し黙る三人。
だけれど初老の庭師は待ってくださいと手を挙げた。
「わ、私は違います。無理です」
「無理、とは」
「私は膝を痛めておりまして…2階に上がるのも一苦労なのです」
「…そうだな。素早く行わなければいけないこの作業、足が悪い老体には無理だろう」
そう言う俺に口を挟んだのは男性兵士だった。
「あれ?ですが剪定に使うハシゴを使えば時間は掛からないのでは」
「…そうね。それなら一瞬で終わるわ」
「残念ながら付近でテラス席に向かって梯子を使う様子は目撃されてへんで」
何よりロボロが監視カメラでチェックしとるからな、とトントンはその可能性をキッパリと否定した。
「…庭師はもう下がっていい。手間をかけてすまないな」
そう言って庭師を下がらせればほっとした表情を浮かべて食堂を出ていった。
残り2人。しらばっくれていられるのも今のうちだ。
※※
「…ん?」
モニター室で様子を眺めていたロボロがA達の待機してる部屋のモニターを見て、ふと違和感を感じる。
「…あんなもん部屋にあったか?」
この前入った時にも無かったはずの時計がやけに気になり思わず録画を遡る。
すると今詰問に合ってるあのメイドが部屋に置いてる動画画見つかった。
「…一応知らせとくか」
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へまとふぃりぃあ - 設定を見るたびに思うのです。とんかつ…食べるの?ぬいぐるみの豚にその名前つけたの?銀の匙かな? 以上です。とても面白く、そのうち腹筋が割れるのではと心配です (2020年10月9日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
はな - ハゲハゲそんなのいーやーでお茶ふいた (2020年10月2日 12時) (レス) id: 665f3a7ddc (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 最近お返事返せずすみません。リアルがかなり多忙でして、言い訳とわかってはおりますがコメントは全部ありがたく読ませていただいております。皆さんありがとうございます。次章までまたお付き合い下さると有難いです。 (2020年9月18日 21時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 我々箱推しさん» 書き方が悪かったですね!完結は次章予定です!続編はその後に執筆します! (2020年9月18日 21時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
我々箱推し - 完結&続編おめでとうございます!続編も、黒瀬さんのこと応援します! (2020年9月18日 18時) (レス) id: 89d985a64d (このIDを非表示/違反報告)
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