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「…って事があってん」
「なーる」
談話室でお昼の出来事をお話するゾムとコネシマ。Aは暴れ(泣き)疲れていて仕事から帰ってきたゾムに突撃すると同時にぎゅっとしがみついた。
そんなAをソファーの方まで運び、膝の上に寝かせるゾム。
「道理でAがベッタリな訳やわ」
大きな手のひらで頬を撫でる。されるがまま頬をもちもちと弄られ、 Aは目を細めた。
『ゔー…』
「よう頑張ったな?偉いで」
『ん…』
ぐったりしているAはパーカーの裾をきゅっと握って目を閉じた。
「…A大丈夫なん?」
「ペ神が言うには傷口周り、手当する際土とかで汚れてたから雑菌入るかも言うてたな」
その後ペ神の言う通り傷口からバイ菌が入り込んだのか発熱し、今に至るというところだ。
「処置と薬飲ませたから後は様子見やと」
そう言ってコネシマは額に薄ら浮かぶ汗をハンカチで拭ってやる。巻かれてる包帯を彼は忌々しそうに見つめ舌打ちをした。
「こうなった原因の犯人も突き止めへんとアカンな」
「せやな。…絶対殺したるわ」
殺意剥き出しの保護者2人に見つめられつつAはすぅすぅと寝息を立てていた。
※※
「…で?調査結果はどうなんだ」
「オスマンが張り紙をしたことに間違いはないんやと。その時に風は穏やかやったから飛んでった可能性は低い」
調査結果を記した書類をグルッペンに手渡しトントンは眉間にシワを寄せた。
「数日前から簡単に取れへんようにしてあったらしいし掃除を頼んだ兄さんが言うにはやってもらう前日に見に行った時には既になかったらしいねん」
「…ほう、つまり」
「ん。…誰かが張り紙を取って仕組んだ可能性があるな」
書類を机の上に放り投げ目元を抑える。
一体誰がこんな真似を。何より何がトリガーになるか分からない兵器相手にしてくれてるのだろうか。
「Aは?」
「今日はもうゾムに預けとる。けど4針縫う怪我しとるし暫くは安静やな」
「ならゾムに暫く傍に着くように手配を」
念には念を、と指示を出してトントンを下がらせ1人ため息をつく。
「…さて、犯人探しと行こうか」
メイドや兵士の顔とプロフィールの載ったリストに手をかけ、グルッペンは眉間に更に皺を寄せた。
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へまとふぃりぃあ - 設定を見るたびに思うのです。とんかつ…食べるの?ぬいぐるみの豚にその名前つけたの?銀の匙かな? 以上です。とても面白く、そのうち腹筋が割れるのではと心配です (2020年10月9日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
はな - ハゲハゲそんなのいーやーでお茶ふいた (2020年10月2日 12時) (レス) id: 665f3a7ddc (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 最近お返事返せずすみません。リアルがかなり多忙でして、言い訳とわかってはおりますがコメントは全部ありがたく読ませていただいております。皆さんありがとうございます。次章までまたお付き合い下さると有難いです。 (2020年9月18日 21時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 我々箱推しさん» 書き方が悪かったですね!完結は次章予定です!続編はその後に執筆します! (2020年9月18日 21時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
我々箱推し - 完結&続編おめでとうございます!続編も、黒瀬さんのこと応援します! (2020年9月18日 18時) (レス) id: 89d985a64d (このIDを非表示/違反報告)
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