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zm side
「なら自分がどうすりゃええんかわかるんよな？」
兄さんはにっこりと笑ってAの頭を撫でる。
「せ、せやけどまだ心の準備が「ほれA起きィや」」
手の甲で優しく頬をペチペチと叩く兄さん。
Aの瞼がふるりと震え、ゆっくり開いた。
『…ん……？』
「おはようさん」
『ん……』
寝起きでぽやぽやしてるAは眠たそうに目を擦って上体を起こした。あ、髪はねとる。可愛ええ。
『…ぞ、む…？』
ぱちぱちと瞬きを数回し赤い瞳が俺を捉える。
それからゆっくりベッドから降りてきてAの小さな手が俺の服の裾をきゅっと握った。
「っ、」
思わずその手を、視線を振り払いそうになる。
やけどそれじゃ何も変わらん。やから、ぐっと堪えて真っ直ぐな目をしたAの目を見た。
『……ぞむ』
「…おん」
『ぞむ』
「おん。…おるで」
『…よか、ったぁ…ぞむ…だ』
へにゃ、と柔らかな笑みを浮かべてゆっくり抱きついてきたA。
その声はどこか安心したかのようで、少しだけ俺を抱き締める腕が震えていた。
『…ぞむ』
「…どしたん」
『…わたし、きらいに、なった？』
「っ、そんな事…ッ」
ガバッと顔を上げて否定しようとした。
やけど俺はあの時何をした？
Aの想いを否定して、向き合う事から背を背けて
ただ、逃げていただけやんか。
「…嫌いになんかならへん」
小さな体の背中に腕を回し抱きしめ返す。
小さくビクついたもののその体が離れる事は無かった。
「ちゃうんや…嫌いになんてならへん。やけどAの想いを受け入れてしもうたら、きっとこの先何かあった時…悲しむと思って…」
震える声でそう告げる。
そんな俺にAは首を振って『だいじょうぶ』と呟いた。
『ぞむは、つよいもん。どこにもいかないでしょ？』
「…せやけど」
『しんじてる』
「！」
小さな体をそっと離せば手を取られ、にっこり微笑まれた。
『ぞむは、だいじょうぶ。…わたしは、そうしんじてる』
優しい笑顔でそう言い切るA。
なんでそんなに断言出来んねん…普通俺が言うセリフやろ…
『…ぞむ』
ぽたり、と雫が頬を伝いこぼれ落ちて行く
『ぞむ。…だいすき、だよ』
頬を撫でる優しい手を取り
「…ん。俺もや…っ」
その手を引いて、思い切り腕の中に抱きしめた。
「…青春やね」
「はぇー…」
兄さんとロボロがこっそり部屋を抜け出て行ったのに気付かないまま、俺たちはしばらくの間抱きしめあった。
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へまとふぃりぃあ - 設定を見るたびに思うのです。とんかつ…食べるの？ぬいぐるみの豚にその名前つけたの？銀の匙かな？ 以上です。とても面白く、そのうち腹筋が割れるのではと心配です (2020年10月9日 21時) (
レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
はな - ハゲハゲそんなのいーやーでお茶ふいた (2020年10月2日 12時) (レス) id: 665f3a7ddc (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 最近お返事返せずすみません。リアルがかなり多忙でして、言い訳とわかってはおりますがコメントは全部ありがたく読ませていただいております。皆さんありがとうございます。次章までまたお付き合い下さると有難いです。 (2020年9月18日 21時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 我々箱推しさん» 書き方が悪かったですね！完結は次章予定です！続編はその後に執筆します！ (2020年9月18日 21時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
我々箱推し - 完結&続編おめでとうございます！続編も、黒瀬さんのこと応援します！ (2020年9月18日 18時) (レス) id: 89d985a64d (このIDを非表示/違反報告)
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