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『…ぞむ、おそい』
「もう少しで帰ってくるだろうから待ってようね」
向かいに座ってるコンちゃんが料理が乗ったお皿をさしだす。
「コレ美味シイヨ」
『むぐ』
反対に座ってるみどりくんがお料理を口につっこむ。
「にしてもよぉ〜あいつら遅すぎねぇかぁ〜?」
みどりくんと反対側にすわってるれうさんはお酒でろれつがあやしい。
『れうさん(おさけ)くさい』
「なんだとぉ…加齢臭かぁ?」
『かれー?おいしそう』
「…Aは枯れ専なのか?」
『? かれーよりしちゅーがすき』
「何コノ漫才」
お酒でけらけら笑ってるれうさんとそんなお話をしてるとのどが渇いてきたので、お水を飲もうと透明な液体の入ったグラスを手に取りかたむける。
「ん?…あ!Aちゃんそれは…!」
お水じゃなく、なんだか甘い味がしたそれをこくこくとのみほしてしまう。
『…っ』
途端、くらりとしかいがゆがみ、私の意識は暗転した。
※※
「…って事があってね」
「成程、こうなっとるのはそういうことか」
外でひと仕事終えてきたゾム達が飯屋に戻って来ると、真っ先に出迎えてきたのはAだった。
因みに彼女は今顔は赤く、ゾムにしがみついている。
『ぞーむーっ』
「ん?どしたん?」
『んへ、よんららけー』
「ヴッッ」
ふにゃりと笑いながら頬を赤く染めているA。
そんな彼女の可愛さに戻ってきて早々ゾムは胸を抑えて蹲った。
あとから追いかけてきたコンタミ曰く、レウのお酒(果実酒)を間違えて飲んでしまったそうだ。
「ぐでんぐでんじゃん。子供が飲んじゃダメだろ?」
らっだぁが「あーあ」と言いながらAの頭を撫でる。
『こどもじゃないもん!』
「子供だろ」
『うるさいせいしんねんれいしょうがくせい』
「ぶふぉっw」
キレッキレの悪口に金豚きょーとコンタミが後ろを向いて吹き出す。
「いやぁ流石やな」
「何がだよ」
「さ、飯行きましょ」
「無視すんなよ」
こめかみに筋を浮かべながら睨むらっだぁだったが『ごはん!!!』と手を引くAに促され仕方なく席へと移動する。
「遅イヨラダオ君」
「先食ってるぜぇー?」
既にご飯をもりもり食べてる緑色と、出来上がってるレウのいる席へと皆が集まる。
コンタミが皆の分のドリンクを注文し、到着すると共にグラスを持ち上げる。
「んじゃ、遅くなったけど…乾杯!」
掛け声と共に鳴り響いたグラス同士がぶつかる音を合図に、その席からまた活気のある話し声や笑い声が溢れ始めた。
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へまとふぃりぃあ - 設定を見るたびに思うのです。とんかつ…食べるの?ぬいぐるみの豚にその名前つけたの?銀の匙かな? 以上です。とても面白く、そのうち腹筋が割れるのではと心配です (2020年10月9日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
はな - ハゲハゲそんなのいーやーでお茶ふいた (2020年10月2日 12時) (レス) id: 665f3a7ddc (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 最近お返事返せずすみません。リアルがかなり多忙でして、言い訳とわかってはおりますがコメントは全部ありがたく読ませていただいております。皆さんありがとうございます。次章までまたお付き合い下さると有難いです。 (2020年9月18日 21時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 我々箱推しさん» 書き方が悪かったですね!完結は次章予定です!続編はその後に執筆します! (2020年9月18日 21時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
我々箱推し - 完結&続編おめでとうございます!続編も、黒瀬さんのこと応援します! (2020年9月18日 18時) (レス) id: 89d985a64d (このIDを非表示/違反報告)
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