不良=恐怖とは限らない。【男主】

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視点:バーボン



背中に伝わる衝撃。
ベッドに倒れたお陰であまり背中を痛める事はなかった。

目を開けると、モヒートが俺を組み敷いていた。
モヒートの目に光がなかった。


「モヒート、僕が誰か分かりますか。」


俺は何故かモヒートにその質問を問う。
しかし、その質問にモヒートは答えなかった。

その答えの代わりに返ってきたのは、俺の首を絞める行為だった。


「ｯモヒー、ト……苦しｯ…」

『………。』


無言で首を絞めるモヒート。
このままだと、完全に事切れる。


「…ｯ」


俺は力任せにモヒートの体を蹴った。
モヒートの体は、簡単に離れベッドへ倒れ込んだ。


『………＿いけ』

「ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ…モヒート…？」

『出て行けって言ってんだよ!!!もう俺に関わるな!!!』


叫ぶモヒートに俺は躊躇なく頬を引っぱたいた。


「そんな状態の君を放っておけるか!!!」

『じゃあ、お前ｪは何してくれるってんだ!!!』

「ｯそれは…」

『ほら、何も言えねｪじゃねｪか。…分かってんだ。此処にいる以上いつかこんな事が起きる事ぐらい』


モヒートは顔を隠す。
少し、涙を堪えているようにも見えた。

ベルモットからは彼が7年前からいると聞いた。
思っていたより、長くいることに聞いた当初は驚いた。


『……ごめん、一人にしてくれねｪか。』


モヒートがポツリと呟いた。


「あまり、無理しないで下さいね。」


俺はそう言って部屋を出た。



✱✱✱



あれから時々、人を片す任務が入った。
その度に俺は何かに飲み込まれそうになる。


『……俺は、もう戻れねｪな。』


人を片した港でポツリと呟いた。
俺の手は拳銃の引き金を引くのに、躊躇しなくなった。

あれから学校は行っていない。
もう、行ける事は出来ないだろう。
折角、京極と仲良くなったのに。悪い事をした。


『……帰るか。』


ヤケになって吸い始めたタバコを捨て、踏み付けて火を消した。


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煙草は20歳を過ぎてからですよ。
ポイ捨て厳禁です。
問題になってますよね、煙草のポイ捨て。(ひとごと)

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