不良=恐怖とは限らない。【男主】

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『………学校に来る理由？そりゃ、勉強する為？(大嘘)』


ある日の昼休み。
何かと最近一緒にいる京極がある質問をしてきた。

学校に来る理由なんて、そんなもんだろ？


「いや、…暫く来なかった事あっただろ…？」

『……高1の時か？そん時同じクラスだったか？』

「名簿には同じクラスだった。」


確かにテストの時だけ登校してたしな。普通なら退学させられる。なのに、俺が3年間杯戸高校に在籍していられるのは成績が内申点以外完璧だから。


『元々、勉強するのは嫌いでもなかったし。独学で学んでたのもあるが…。学校に登校するようになったのはある人のせいだな。』



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────5年前。



あの時は確か中学2年の頃。
まだ組織内で活動することは無かった。

そんな時、新たにコードネームを貰った奴が一気に三人も入ってきた。
それがバーボン、スコッチ、ライだった。
当時、俺もその場にいた為アイツに目をつけられたのかもしれない。まだ中防だった俺は一際目立つ存在だった。


「俺はスコッチ！君のコードネームは？」


組織に入ったのか一番の謎だった。
その位、アイツの性格はコチラ側にはそぐわなかった。


『……モヒート。』


あまりにも人懐っこいスコッチに嫌気が差して最初は素っ気ない態度をとっていた。
それでも、暇さえあれば俺の所に来ては勝手に喋りだすし自分の話を話し出す。


「モヒートは、何が好き？」

「音楽好き？」

「好きな子とかいるの？」


質問とかも聞いてきてガチで苛ついていた。
そんなある日、昼にスコッチと出くわした事があった。


「あれ？学校休み？」

『……うっせ。』

「…もしかして、学校行ってないの？」

『だったら、何だよ。』


スコッチの横を通り過ぎて部屋に篭ろうとするが、腕を掴まれて阻止された。
振り向けば、スコッチの表情は険しかった。


「学校はちゃんと行かなきゃ。組織にいてもきちんと学校に通って。いくら、君が頭が良くても学校でしか学べない事だって沢山ある筈だ！それに義務教育だから尚更だよ！」

『…そんなん知るか。』


言われた当初は言う事を聞かなかった。
だが、毎日会っては学校に行けと言われ続け、更に朝早く学校に行けと起こされた日が毎日続いた。




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-16-へ続く

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