ずっとこの時を俺は私は ページ48
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深田が背中を向けた瞬間ぎゅっと俺の胸に抱きついた子。
もう俺がこれから命をかけて愛して幸せにするって決めた子。
｢A、場所変えよっか｣
頭をぽんぽんとすれば｢うん｣なんて手を握ってくるからあーなんか久しぶりだなって。
Aの手を引いて連れてきた、人が少なめの東京の景色が見えるベンチ。ちょっと寒いけど今からあつくなっちゃいそうだから。色んな意味で。
｢寒くない？｣
｢湧の手あったかいから大丈夫だよ｣
｢ならよかった、あのさ話していい？｣
｢うん｣
Aの小さな手を握ったまま少し体を捻ってAの方をしっかり向いて目を合わせた。
｢俺さAに対する俺の気持ちをちゃんと気づいてた。でもさAってモテんのよ、俺が嫉妬するくらい。｣
｢だから自信なくて怖くなった。俺が言ったところでAといつか別れがくんのかなって想像した時に怖くなって逃げた。だっせえよな。｣
Aはぶんぶん首を振るけどほんとにだっせえ。
過去を恨んでも変わることなんて決してないけど。
｢それならAと友達に戻ってずっとこの距離感でいた方が幸せかもなんてずっとこの距離感で友達でいれる訳ねえのにな、笑｣
｢でもどう頑張ってもAのことを忘れることなんてできなくてさ、深田と付き合ったってストーリーみて死ぬほど後悔した。自分で手放して手放してから大切さに気づいてもどうもなんないのにさ、｣
｢だから結局みりも俺が傷つけた。Aだって俺が傷つけた。俺のせいでいろんな人が傷ついた。ほんと馬鹿だよな。自分でも死ぬほど馬鹿だなって思ってる。｣
でも、もう俺は自分に正直に生きるって決めたから。
チャンスが転がっているなら俺はそれにしがみついてもう離さないよ。
｢こんなこと言う資格もないと思うけどさ、もう自分からチャンス逃がすなんてことしなくないから、言わせて？｣
目を伏せたAをみてAの冷たい頬を両手で包む。
｢俺はAが好き。俺と幸せになってくれませんか？？｣
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作者名：にゃん | 作成日時：2023年3月23日 18時
