145話 ページ49
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五十嵐｢伊東さんッ！！！｣
どうして気が付けなかったんだ。
何が"支えたい"、だ。
自身を押さえつけ、感情をも隠し、ただひたすらに完璧な医師であろうとしていた彼女のことを僕はこれっぽっちもわかっていなかった。
あの笑顔の裏側で苦しんでいたことなんて、本当はわかっていたはずなのに。
．．．
｢医者にとって誤診は許されない......完璧でないと駄目なんです。｣
｢...わたしを.....ひとりにしないで.....｣
｢医学界を変える.....そんなものは建前でしかない.......
私は.....私は医師を恨んで、医師になりました。｣
．．．
それなのに、
．．．
｢...ふ、ふふ...五十嵐さんって面白いですね。｣
｢...五十嵐さんは、本当にすごいです。｣
．．．
じわりと目元が熱くなる。
視界が歪み始めて、横たわる伊東さんの輪郭が、あのあどけない頃の彼女と重なる。
決意の篭った、先を見据えたあの顔と。
．．．
｢日本で、待っていてください。｣
．．．
.....僕は馬鹿だなぁ。
どうして気が付けなかったんだろう。
彼女の肩を掴む手に力が入る。
その手の甲に、ポタリ、と僕から零れた水滴が落ちた。
ああ、僕は、
伊東さんが好きなんだ。
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奏奏奏(プロフ) - きぇぇぇぇ！！さん» ありがとうございます！これからも頑張っていきます！ (2019年7月30日 18時) (
レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
奏奏奏(プロフ) - レナさん» ありがとうございます！励みになります´`* (2019年7月30日 18時) (レス) id: 681665cbc9 (このIDを非表示/違反報告)
きぇぇぇぇ！！ - ラジエーションハウスは大好きな作品(？)なので頑張ってください！(？) (2019年7月30日 17時) (レス) id: 5d428d39a9 (このIDを非表示/違反報告)
レナ - 待ってました。これからも頑張ってください。 (2019年7月16日 22時) (レス) id: 869c734d75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奏奏奏 | 作成日時：2019年7月16日 19時
