君が望むならー伊黒side ページ37
*
本当は、全て覚えてるんだ
遠い昔……
初めて逢ったあの時、あの場所で
君があまりに普通の女の子で…
一目惚れした事も。
君と最後に交わした約束も……
『生まれ変わったら……』
────
初めて君が俺の店にやって来た時は驚きで声も出なかった。
……昔出逢った時と少しも変わっていなかったんだ。間違いなく君だと分かった。
とても可愛らしくて
平静を装うのが難しかった。
すぐに話しかけたかったが……
……君は、何も覚えてないかもしれない。
果たして、俺を受け入れてくれるのだろうか……
不安で、行動に移せずにいた頃、
煉獄から飲み会に誘われたんだ。
乗り気ではなかったが、不死川もいると聞き、
顔を出したんだ。
まさか、そこに君がいるとは……。
これが運命ではないと言えるのか?
今度こそは、君と幸せになりたい。
そんな気持ちでいっぱいになった。
だが、君が同じ気持ちとは限らないから……
少しずつ、ゆっくり君と向き合い、
気持ちを伝えようとしていたのに。
・
少し店の者に任せ、彼女と二人で話す時間を作った。
伊「北海道に行くのか…?」
蜜「ええ。昨日、辞令がおりたの。私、独身だから仕方ないのよ。転勤あるの知って入社したし……今、女性社員既婚者多くて……
新店舗立ち上げに、行かなきゃいけなくなってしまったの。」
そんな淋しそうに笑わないでくれ。
抱きしめたい衝動を必死に抑えながら
俺は聞いた。
伊「……いつ発つんだ?」
蜜「今月末よ?」
あと10日もないのか……。
伊「随分と急なんだな……」
蜜「異動ってこんなものよ?」
伊「しかし、転勤する事を知っていて、何故今の仕事を選んだんだ?」
蜜「……理由があったの。転勤があれば……色んな場所に行けるでしょ?そうしたら……伊g…いえ……ある人に出逢えるかもしれないと思っていたから……。」
それは…もしかして……俺の事だろうか?
自惚れか……。
いや…
彼女からハッキリと話を聞いたわけではない。
ダメだったとしても、どうせ君は俺の前から居なくなるんだ。確かめよう。
もう、後悔はしたくない。
伊「あれから…夢は見たか?」
伊「俺も……思い出したんだ。君の事を……
君との約束を……
生まれ変わったら……君が俺でいいと言ってくれるなら、結婚しようと約束した事だ」
蜜「伊……黒さん……」
もう……君を失いたくないんだ
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えのき(プロフ) - 澪凪さん» みいちゃん大丈夫だよ……亀更新か……兎になるかは気分次第だけど、まだまだ続くと思われます! (2021年8月14日 21時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 環さん» もうそろそろ続編移行します……。ええ、続き、ダラダラ書きます。 (2021年8月14日 19時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - えのきさん» えっ、ちょっえ!?いやだ、打ち切りはいやだあ!10章でも20章でもついていくから打ち切りはいやあああっ! (2021年8月9日 23時) (レス) id: 279a2ef6a9 (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - えのきさん» う、打ち切りはいやだよおおお!!私このお話大好きなのっ!!!10章でも何章でもついてくから打ち切りはいやあああっ!! (2021年8月9日 23時) (レス) id: 940f9d3174 (このIDを非表示/違反報告)
えのき(プロフ) - 環さん» や、やっとです……はい、終わる気しません(笑)あははは。もう、いっそ打ち切りにするか……(笑) (2021年8月6日 16時) (レス) id: 9c3da7f4d0 (このIDを非表示/違反報告)
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