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Aside
A『兄は用事で外出しているので後で帰って来ると思います。(ん?)真冬さん?』
僕はリビングへ歩きながら、後ろをついて歩く真冬さんに話しかけた。
だけど真冬さんから返事が返って来ないので、一旦立ち止まって後ろを向いた。
外が暑かったのか真冬さんはいつも付けている黒いマスクを外し、綺麗な顔が顕になっていた。
ボーッと考え事をしているのか、何度目の前で手を振っても全く反応が無い。
どうしたんだろう?
A『…………可愛いな。ボソッ』
ん?可愛い?
思っていた事と自分の口から出た言葉の違いに僕自身が驚いた。
小さな女の子にぬいぐるみをあげて喜ぶ姿を見て、可愛いと思う気持ちと同じなのかな?
そんな事を考えていると____
僕の心臓がドキッ!と脈打つ音が聞こえた。
もう一度真冬さんの顔を見ると_____僕の頭は真冬さんの事しか考えられなくなった。
病気か?
でも心臓病なんて持ってたっけ?
後で兄に相談しょう。
A『真冬さん?真冬さーん?』
僕は真冬さんに近付きながら何度も声をかけた。
真冬さんの顔に僕が近づいた時_____
考え事が終わったのか真冬さんの両眼が僕の方を見た。
すると「うわっ!A…………君?」と言いながら咄嗟に下がった真冬さんの姿を見て、また僕は“可愛い”と思った。
A『大丈夫ですか?ボーッとしていたので。
爽健美茶ならあったかな………持ってきましょうか?』
ドキドキする心臓の音を無視して、僕は何事も無かったかのように話した。
真冬「あっ………ううん、大丈夫だよ。
それより早くアニメ(ご○うさ)を見ようよ。
僕のオススメのアニメなんだ!ニコリ」
不意に笑う真冬さんの笑顔がとても綺麗に見えた。
あぁ_____なんて綺麗な笑い方をする人なんだろう。そう思いながら僕も微笑を浮かべながらリビングの扉を開けた。
真冬さんにソファーで待ってもらって、僕はキッチンへ向かった。2つコップを出して爽健美茶を入れて、リビングまで零さないように運んだ。
アニメのDVDを真冬さんから預かり、プレイヤーに入れてリモコンで操作しながら映像が始まった。
僕はソファーに腰をかけ、真冬さんの隣に座った。
アニメが始まると____いつもの癖で僕はTVから目を離す事が出来ずじっと見ていた。
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幽鬼(プロフ) - ロアさん» ロアさんのコメントに返答しなかった私が悪いのですから謝らないで下さい。 (2019年10月13日 16時) (レス) id: 5875e830d4 (このIDを非表示/違反報告)
ロア(プロフ) - 幽鬼さん» こちらこそキツい口調になってしまい申し訳ありません。人に対する配慮を忘れておりましたそういうことなんですね。不快な思いにさせてしまい大変申し訳ありませんでした。コメントは一応消しておきます (2019年10月13日 13時) (レス) id: 148e7f1d83 (このIDを非表示/違反報告)
幽鬼(プロフ) - ロアさん» コメントを下さっていたのに返答せずすみませんでした。マスクの名前が“一郎”なんです。 (2019年10月13日 2時) (レス) id: 5875e830d4 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ - あまちゅ…今日あまちゅ似のイケメンを見かけたので作品にあまちゅの名前あって一人でにやけました(笑) (2019年10月5日 20時) (レス) id: b24d1277ec (このIDを非表示/違反報告)
幽鬼(プロフ) - まさきさん» 本当に絵を描く事が上手い方や塗る事が上手い方には劣りますよ。温かいお言葉ありがとうございます。 (2019年9月15日 13時) (レス) id: 5875e830d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十騎 幽鬼 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年8月16日 13時