検索窓
今日:7 hit、昨日:13 hit、合計:852,503 hit

050 side H ページ50

Aと選んだソファー。

二人で選び、二人で作る空間も悪くない。


そんな事を思いながらAを抱き寄せ、
甘い空気になった途端に鳴りだした携帯電話。


「わるい、出ていい?」
「もちろん」


Aと過ごせるはずだった休日は
職場で過ごす羽目になった。



先に家を出ようとするAを引き止めたり

柄にもなく見送って欲しいなんて言ってみたり

その唇に触れたいのに我慢してみたり。


「じゃあ、行って来る」
「いってらっしゃい。頑張って」


控えめに手を振るAが見えなくなるまで

サイドミラーを眺めていた。








帰宅したのは25時。



“お疲れ様。おやすみなさい”

メッセージが届いていたのは2時間前。
3階を見上げれば、灯りは既に消えていた。




自室に向かう途中
ドアの前にある何かに気付いた。


「…?」


“モンステラ”?


タグでこれがモンステラだと言う事は理解したが

ここにある意味が分からず、

とりあえずそれを退かそうと鉢に手を掛けたとき




「あ…」




“広臣、おかえり!”


絆創膏が、俺にそう言ってくれていた。





込み上げてくる嬉しさは何だろう。
自分でも気持ち悪いくなるくらい顔が緩む。



気持ちは一転
大切に抱え直したそれをリビングの窓際に置いた。



“…18階、ずるい”



Aがそう言ったこの場所に、

Aをいつも感じれる様に。








シャワーを済ませ、
寝酒のビール片手にソファーからモンステラを眺める。



それだけで

気忙しかった1日の疲れが癒されていた。









上海支社で引き渡した案件のトラブル。



明日から始まるプロジェクトも控えていた俺は

最悪、上海に飛ばなければならないかと思ったが、なんとかテレビ電話で済んだ。


「お疲れ登坂」
「黒澤課長、お疲れ様でした」

営業部の黒澤課長は俺の前に上海支社に在籍していた先輩で、岩田直属の上司。

今日のトラブル解決も、黒澤課長あってこそだった。


「プロジェクトの件だけど」


明日からのプロジェクトも
同じチームとしてタッグを組む事になっている。


「岩田が入る事になったからよろしくな?」
「岩田ですか!?」



私情は全て取り除き、これは岩田の快挙だ。



そんな後輩を誇らしく思っていた俺は

そこに隠されていた真相に、まだ気付く事はなかった。







To be continued★Over Night 2

この小説の続きへ→←049



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (364 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1677人がお気に入り
設定タグ:三代目 , 登坂広臣 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン

(プロフ) - ユキさん» ありがとうございます^^ライブは、このお話の030での登坂さん風に“ご想像で”です(#^.^#) (2020年1月27日 16時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 空さんのストーリー大好きです三代目perfectyearライブは観に行く予定はありますか?私は京セラ観に行きたいけど倍率凄く高いですね(´;ω;`) (2020年1月27日 12時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ユキさん» 楽しんで頂ければ幸いです^^ (2020年1月26日 19時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 三代目メンバーのストーリー大好きです(*ゝω・*) (2020年1月26日 17時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - shireyさん» ありがとうございます(^^♪ (2020年1月26日 13時) (レス) id: 7cc216fb7f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年1月18日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。