act22-14 ページ7
あまりにも残酷な、地鬼の末路
今まで戦ってきた一般的な地鬼は、道具として生み出され、戦うために存在する地界の兵器
けれどサダメさんは、望んでその肉体を手に入れた
サダメ「手足が動かなくなって、やがて砂に変化して、少しずつ崩れてしまった・・・、怖かったわ・・・」
正直サダメさんが問いかけた時から予想していたはずなのに、私は言葉を失うほど衝撃を受けていた
サダメ「・・・けれど、後悔はしていない、四凶と同じ存在になれたことは、今でも良かったと思ってるわ」
それが正しいかどうかは分からないけど、彼女にとっては唯一の救いだろう
サダメ「・・・A、辛い真実を突きつけるかもしれないけど、受け止めてね」
私の目をしっかりと見て、サダメさんは言った
・・・魔体の話を聞いた時から、気付いていた
サダメさんがそうなら、つまり・・・
「・・・キセキさんも・・・魔体・・・なんでしょうか・・・?」
サダメさんは少し迷いを見せながらも頷いた
どうやら彼女が伝えたかったことと一致していたらしい
サダメ「キセキも・・・もうこの世の存在じゃない、人間界に戻って・・・何らかの原因で命を落としているわ」
・・・信じたくない、受け入れたくない・・・
何度も感じてきた、キセキさんの温もり、優しさ、力強さ
けれどそれは・・・本物ではない
たとえキセキさんの記憶や想いが本物でも、もう本当のキセキさんは・・・いなかったんだ・・・
サダメさんが私の目元に手を伸ばしてきて、親指を添えた
知らず知らずのうちに流していた涙を、そっと拭ってくれた
サダメ「・・・貴女の質問に戻るわね、先代に賛同しているかどうか」
「・・・はい」
サダメ「私は・・・もう戦ってほしくないわ、だってこれ以上戦えば・・・地界の人達も倒れてしまう」
サダメさんは・・・本当に地界が・・・、地界の人達が大好きなんだ・・・
サダメ「でももう人間でも姫でもない私にはどうすることも出来ない、そしてそれはキセキも同じこと」
私を見つめる瞳に、力が籠る
サダメ「・・・先代を止めることが出来るのは、A、貴女だけよ」
53人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
天照(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!こんなに長い小説を全て・・・、光栄な限りです。今後とも楽しんでいただけるよう頑張ります。カオスの極みの小説ですが、これからも応援よろしくお願いします。 (2018年8月27日 19時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - はじめまして!今日このお話を最初から全部見てきました!ずっと読んでいられるくらい物語に引き込まれました!これからのお話も楽しみにしています。 (2018年8月27日 16時) (レス) id: 18bedae0a2 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - カナンさん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!楽しみにしていただき、この上なく光栄です。いつも感想をいただき、心から感謝感激です。これからも頑張ります。 (2018年8月17日 19時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
カナン - 移行おめでとうございます!めっちゃ楽しみでした!これからもfightです! (2018年8月16日 21時) (レス) id: 054a5fec07 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:天照 | 作成日時:2018年8月16日 18時