Third！元暗殺者はボーダーに

８７時間目 初めましての村上先輩 ページ36

米屋先輩の言った通り、皆の視線の先には荒船さんが居た

修「荒船さん…」

荒船「なんだお前らもいたのか」

こっちを見て呟く荒船さんの前に、緑川がヒョコッと飛び出す

緑川「どしたの？荒船さん。遊真先輩とA先輩に負けて熱くなっちゃった？」

何を煽ってんだこの仔犬(遠い目)

まぁ、当然というかなんというか…
煽られた荒船さんは緑川の首を軽く締めて言った

荒船「てめー、俺が負けるって予想してたらしいな」

緑川「俺のサイドエフェクトがそう言っていたのだ。遠距離戦に逃げてちゃ、近距離戦には勝てないよ」

荒船「よーし、いい度胸だブースに入れ」

…いいぞもっとやれ←

そんな茶番を続けていると、またロビーが騒がしくなる
今度は誰が来たのかと思って目を向けると、見たことのない男性が歩いてきていた

「鈴鳴の村上先輩…！」ﾎﾞｿｯ

「玉狛の次の相手だ…」ﾎﾞｿｯ

少し聞き耳を立てると、Ｃ級隊員の間からそんな声が聞こえる
はえー、鈴鳴第一の村上先輩な…

修「あの人は…？」

小寺「鈴鳴第一の村上先輩。アタッカーランク第４位。…荒船さんがアタッカーを辞める理由になった人だ」

荒船さんがアタッカー辞める理由？
なんか裏事情でもあったんか？

ウチがそう考えている間に、荒船さんは村上先輩に声を掛けた

荒船「鋼」

村上「荒船、こっちにいるのは珍しいな。試合の録画見たぞ。久々に孤月使ってたな」

荒船「見んなよ」

雑談してる辺り、仲が険悪って訳でも無さそうやけど…
また分からんくなってきたわ、放棄しよ←

遊真「A、何を考えてるんだ？」

緑川「Aせんぱーい？」

A「ん？あぁ、大丈夫やで。今さっき放棄したから」

遊真＆緑川「「？？？」」

ウチの言葉に混乱する２人に、心の中で謝っておく
すまんな、語彙力は宇宙旅行中なんや()

そんな感じで再び始まった茶番に気付いたのか、村上先輩が遊真とウチに話し掛けてきた

村上「初めまして。俺は鈴鳴第一の村上鋼」

遊真「どうもどうも、玉狛第二の空閑遊真です。こっちが…」

A「同じく玉狛第二の天乃Aです。あっちにおるのが隊長の三雲修です」

修「は、初めまして」

村上「よろしく」

玉狛第二の自己紹介が済んだところで、米屋先輩も村上先輩に話し掛ける

米屋「鋼さんもこっちに来るの珍しいすね。もしかして、此奴らの対策すか？」

遊真とウチの頭を撫でながら言う米屋先輩の言葉に、村上先輩は「そうだよ」と言って頷いた

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