76時間目 理由 ページ24
_NOside
ガキィンッ
一際大きな音が響いた時…Aは出口に向かって歩き始めた
それに反応し、Aの部下5人が一斉に銃口を上げる
「貴方はここにいてください。襲撃者の元へ行く理由でもあるのですか?」
A「…言いたいことが二つあります」
そう言うと、Aは細めた目で部下を見た
A「一つ…貴方たちはウチを撃たない」
「何故そう言い切れるのですか」
A「利益がないからです。ウチを殺したとしても襲撃は止まらない」
その言葉に部下の一人は首を傾げる
そして困惑したような声で質問を投げ掛けた
「…確かにそうですね。ですが、貴方にも私達の制止を振り切って襲撃者の元へ行く利益はないのではないですか?」
A「それが二つ目です。確かに利益はない。ウチが行く理由は一つです。天乃久遠が…ウチの兄だからですよ」
部下達が銃を構えて引き金に指を掛ける
Aは全く気にする事なく扉へ向かった
部下達は困ったようにお互いの顔を見合わせる
『部屋から出すな』とは言われたが『絶対に傷付けるな』とも言われているからだ
部屋の外に出たAは廊下を走り…やがて見えなくなった
_久遠side
ガキッ ガガガッ
刀がぶつかり合って火花を散らす
俺も闇堂も舌打ちし、一度後ろに下がって体制を建て直した
闇堂「何故そこまでAに執着する」
久遠「前世でもAは闇の世界に堕ちた」
俺がそう言うと闇堂は目を見開く
『何故知っている』とでも言いたげな顔だ
久遠「でも、前世と違うのは、まだ俺が生きていることだ。今度こそ…Aは俺が助け出す」
闇堂「…理由は後悔か?」
久遠「…そうだな」
そう話をしながらも俺たちは刀を交えた
今はトリオン体じゃないから、攻撃を喰らえば当然血が流れる
刀を片手に持ち替え、毒を塗ったナイフを投げつける
その行動を読んでいたかのように、闇堂はワイヤーでナイフを叩き落とした
闇堂「強いな…!何故もっと早く来なかった!?」
久遠「お前と違って、俺は居場所を知らなかったからな!」
俺と闇堂が同時に距離を詰める
刀の先がお互いの胸元に吸い込まれていく
闇堂「…流石はAの兄だな」
久遠「…そう言ってもらえてありがたいよ」
俺と闇堂に刀が突き刺さった
胸を貫通し、服も貫通し、後方に抜けた
俺と闇堂は、同じタイミング、同じ姿勢で、仰向けに倒れた
その時、足音が聞こえた
A「兄さんっ!」
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ユウ - もしや、文スト!? (2023年1月7日 17時) (レス) @page25 id: 82a331cb16 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉夜桜(プロフ) - シズクさん» 貴方が神ですか…?!そうです!ありがとうございます! (2022年1月30日 15時) (レス) id: 47f6f1a6fd (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - 「作戦の全てに常識外れを混ぜろ」ってA組とE組が棒倒しで勝負するときに殺せんせーが磯貝君に言った台詞ですよね?ここでクロスオーバー要素が入ってくるの面白いです!! (2022年1月30日 14時) (レス) @page29 id: 3c69616c61 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉夜桜(プロフ) - くろ猫さん» おかしいな…天使が見えるぞ…?マジでありがとうございます!更新めっちゃ頑張ります! (2022年1月25日 0時) (レス) id: 47f6f1a6fd (このIDを非表示/違反報告)
くろ猫 - 今後も無理のない更新頑張って下さい。陰ながら応援しています(*^-^*) (2022年1月24日 23時) (レス) id: 7be101f077 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:林檎 | 作成日時:2022年1月10日 0時