23我儘 スヒョンside ページ42
この前、無理言ってウジに教えてもらった作詞作曲。
ホシもついてきてくれて、歌と創作ダンスまで教わった。
最初はデザインの一部になれば、と思ってた。
でも、2人から貰う刺激はそれには収まりきらなかった。
「I NEED U」をきっかけに注目度は上がった。
きっと、これだけじゃ終わらない。
いや、終わらせない。
防弾少年団の音楽が世界に羽ばたける様に、もっとたくさんの事に挑戦したい。
そんな欲が出た。
「I wanna get home(帰りたい).」
車からフランスの街並みを眺める。
カンヌは少し肌寒い。
レッドカーペットと試写会を終えて、ホテルに向かう。
もちろん、久しぶりにユヒョンや監督に会えて嬉しかったし、楽しかった。
新しい繋がりもできて、良い経験になったと思う。
でも今は、もっと大きく心動かすものを見つけてしまった。
「んーーー」
マネ「唸るな唸るな(笑)」
ルームミラー越しに目が合う。
「早く帰ってメンバーに会いたい。デザインしたい。ユンと曲作りたい」
一息で言えば、声を上げて笑われた。
マネ「まだ3日もあるぞ」
「Oh...no...残りの3日は何するんですか?」
マネ「パンPDからは休暇って言われてる」
「じゃあ帰ってもいいですか?」
マネ「ヤー。それは俺の首が飛びかねん」
「えー、、、」
マネ「今回から映像制作の方もやって、色々大変だっただろ?少し羽を伸ばせって事だよ」
「フランスで?」
マネ「旅行だと思って」
「部屋籠ってもいいですか?」
マネ「仕事するつもりだろ」
「寝るだけかもしれないじゃん」
マネ「意外と子供っぽいところあるよな」
「今は仕事したいんですー」
少しの沈黙の後、降参のため息がつかれる。
マネ「早く帰れるかは飛行機のチケット次第だからな」
「ふふ。ヒョンありがとうございます。サランへ」
マネ「全く、、、」
「パンPDには言っておきます」
マネ「頼んだ」
せっかくだからメンバーには言わないでおこう。
あー、早く帰りたい。
自然と上がる口角を隠す様に頬杖をついた。
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作者名:ソラン | 作成日時:2021年8月2日 13時