だから恋は難しい (🧡)

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「あ、はい。こう…えーと、宮舘さんにお世話になっていて。」

名前で呼ぶ雰囲気ではないので苗字で呼ぶと、


「え？だてさんとも知り合いなんだ
俺、一緒に活動してるメンバーで。」


え？ん？なんだかさっきから話が噛み合わない。

焦って康二くんを見ると苦笑いしていた。


「めめ！ちょっと、先家行ってもらってええ？後でカメラ渡す」


「え？うん、いいけど」

「ちょっとゆっくりしてて！」


そう話を終わらせて康二くんは目黒蓮に鍵を渡す。
目黒蓮はぺこっと私に「また」とお辞儀をして帰っていった。またなんてあるのだろうか、、

さっきの話の噛み合わなさもあるけど
目黒蓮に会った事が衝撃的すぎて

康二くんを見ると、頭を軽く掻いて何か考えてるようだった。


「すみません、なんか、目黒さんでしたよね？あれ」

「うん、目黒蓮やな、あれは」

「私、散歩してたら康二くんの家そういえばここだなあって、少し見にきただけで…決してストーカーでは」

「ご近所さんやもんな」


わーなんか、康二くんは笑ってるけど
少し迷惑かけてしまったかも、

「すみません、目黒さんと予定あるんですよね
どうぞどうぞ。
あれ、ていうか宮舘さんていうのは…」


そう聞こうとすれば

「あ、パスタ！！食べたわ！！
ありがとーめちゃ美味かった！！！」

と、夕方の話題に切り替わってしまった。

「そだそだ、美味しいですよね！
あそこ他の料理も美味しそうでまた行きたいなあって思ってて」

私も結構単純で、
共有できる話題と
じわじわと感じる康二くんに会えた嬉しさで
すっかりさっきまでの違和感は忘れしまった。


「今度、あれよりは自信ないけど作るからー」

「え、本当ですか？」

「うん、ご馳走させてー？
なんかAちゃんとご飯食べたら楽しそやなあって思っててん。」

続けて、

「今日もほんとは来ーへんかなあって…
いや、ちゃんと誘えよって感じよな！！！」


ぎゃーー
そうだったんですか？？！
なんで私はハンバーガーなんて食べたんだろう！
すごくすごくもったいない。


「また連絡するー！」

「はい！待ってますっ
あ、早く早く、目黒さん待ってますよね？」

「あ、そやった。まあええんやけど…」

なんて言うけど、
ぐいぐいと康二くんを押すようにマンションへ帰ってもらう。

背中越しに康二くんは

すごくすごく小さな声で「ごめんなあ、」と呟いた。


「Aちゃん、帰り、大通り歩くんよ！気をつけてな！！」

そう言って、康二くんはあのマンションへ入っていくのだった。




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