Maybe.Ⅲ (ページ2)

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「そうだね」

　流星くんは病室の扉を開けて、外で康二と一緒に申し送りを聞いていたしょっぴーを見た。

「先生、バルーンって入れますか？」

「あー、そうだね。お願いします」

「はい、まつく！悪いけど、バルーン取ってほしい」

　流星くんが外で指示をもらったり、物を持って来るようにお願いしたりしている間に、俺は患者さんに説明をする。

「今、頑張って服を脱いでもらったんですけど、今度は病院の服に着替えてもらいますね。あと、骨折した関係で、しばらく動くことが難しいので尿道に管を入れさせてもらって、そこから自動的に尿が流れるようにさせていただきます」

「……わかりました」

　患者さんは仕方なくと言った様子で、俺の言葉に了承してくれる。
　その間に、流星くんが検査着とバルーン持ってベッドサイドへと来る。

「……先に、検査着着るか」

「はい」

　俺たちは声をかけながら、検査着を着させていく。

「もう少しだけ腕を下に下げれますか？」

「……はい」

　俺たちのお願いに文句も言わず、素直に体を動かしてくれる。本当に申し訳ない…… 気が向かない様子だから、きっと痛みがない程度に動かしててても痛みはあるのだろう……。
　その後、袖が通して足の痛みが響かないように4人がかりになって、体を横に向けて検査着とオムツを押し込む。体の向きを変えて、擦った傷を流星くんが写真に残していく。ある程度、服を着せてからバルーンを入れていく。
　
　