Dia nevado．IV

１３６-green- ページ19

-Abe-


｢おはよう。｣




稽古場に向かう前に特別に面会時間を貰ってるから、こうして朝一で大切な"彼女"に会いに来る


...割と毎日(笑





｢ほんと、お寝坊さんだなぁ。｣



手術の日から1週間、

Aはまだ目を覚ましてないんだ



｢れーな...、まだ起きないの？
"彼氏"さんが待ってるよ〜？(笑｣





...そ、手術前日のあの日

俺とAは恋人になったんです









ーーー
回想



ー雪『亮平くん、今伝えてもいいかな？』

ー『...いやだ。』

ー雪『きいてほしいな〜(笑。』


ー『手術あとじゃダメなの？』


ー雪『...今伝えて、ちゃんと帰ってきたい』

ー雪『大切な人のところにちゃんと帰ってくる、約束にしたい。』









ー『わかったよ...。』

ー雪『ふふ。ありがとう。』

ー『俺から...改めて俺から言っていい？』

ー雪『...うん！』




ー『この先何があっても、俺はAといたい。あの日離した手だけれど、もう一度繋いでくれませんか？...俺と生きてほしい。』


ー雪『......。』


ー『A？』


ー雪『いや、...その。なんか、プロ、ポーズ、みたいで...照れます...(笑。』


ー『...まぁプロポーズみたいなんもだしな。』

ー雪『...もう！！』

ー『ははっ！...お返事、ちょーだい。』



ー雪『うん...。こんな私だけれど、探してくれて忘れないでいてくれてありがとう。亮平くんの隣で、亮平くんの−｢憧れ｣−を見届けたい。』

ー雪『好きです...よろしくお願いします。』







ーーー








仕事終わり、正規の面会時間でAに会いに来たけど

...あ、ふっか付きで
(深｢雑！！！｣)




｢ちゃんと帰ってくるって言ったじゃんか...。｣


深｢ははっ。すげー眠り姫だなぁ。約束大遅刻じゃん(笑。...でも帰ってくるって言ったんだろ？阿部ちゃんのところに。｣


｢うん。...待ってるよ。｣

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