偶然は必然 ページ39
近所にあるイチョウ並木道。
丁度、見頃だから買い物のついでに寄ってみることにした。
一面に広がる黄金の絨毯。
歩くたびにカサカサという音が鳴る。
鼻をかすめていく、落ち葉の匂い。
渡「…Aちゃんと出会って、まだ2ヶ月ちょっとしか経ってないんだな。」
『そうですね…』
本当にあっという間だ。
初めて会った時は怪しいし、
感じが悪い人。って思っていた。
けれど、実際の翔太さんは
とっても優しくて、笑顔が子供っぽくて可愛くて。
寝顔が堪らなく愛おしくて。
本当に、私には勿体無いくらいの彼氏だ。
渡「今、何考えてる？」
『翔太さんに会った日のこととか…色々思い出してました。』
渡「ふは、俺も。」
どちらからともなく、指と指が絡まり合う。
渡「ねえ、Aちゃん。」
『はい、なんですか？』
繋いだ手から感じる温もりが嬉しくて。
隣を歩く翔太さんの顔が見えるように、視線を向けると、
ぎゅっと、手を握る力が少し強まった。
渡「俺、もうAちゃんのこと、離してあげられそうにないけどいい？」
ぴたりと、歩みを止めて、
向き合う体制になる。
翔太さんの瞳が優しく、甘く、私を捕らえる。
『もちろん。…翔太さんこそ、いいんですか？』
渡「ん？なにが？」
『翔太さんには一生をかけて、幸せにしてもらうつもりですけど？』
渡「ふは、もちろん。そのつもりだけど？」
住んでるマンションが同じで、
部屋は隣同士。
そして、今は代わりのいない大切な存在。
単なる偶然？
違う。
これはもう既に決まっていた必然で、
私たちの運命なんだ。
ありふれた日常。
毎日、代わり映えのない日々。
それが当たり前だと思っていた。
隣の部屋に、アイドルが引っ越してくる前までは。
『偶然は必然だと教えてください。』
END.
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小豆(プロフ) - TikTokさん» ご指摘ありがとうございます。訂正させていただきました…！ (2020年12月2日 4時) (
レス) id: 8cc00cb2b2 (このIDを非表示/違反報告)
TikTok - ページ２から名前変換できなくて小豆ちゃんは本当にいい子だと思うになっています。直していただけると幸いです (2020年12月2日 3時) (レス) id: 6febd5b71e (このIDを非表示/違反報告)
小豆(プロフ) - みるきーさん» 初めまして！コメントありがとうございます。 私もようやく二人に平和な日々が訪れて安心しています…！どうぞこれからもよろしくお願い致します。 (2020年11月22日 13時) (レス) id: 702e6b81f5 (このIDを非表示/違反報告)
みるきー(プロフ) - 完結おめでとうございます。2人にようやく平和？な日々が訪れて安心しました。番外編も楽しみにしています！ (2020年11月22日 3時) (レス) id: 3b9a27c99c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小豆 | 作成日時：2020年10月24日 4時
