偶然は必然だと教えてください。3《青》

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目「じゃあ、俺はマネージャーと先に車まで向かうから、作業終わったら連絡して？」

　『はい、わかりました！』


マネージャーさんにもお礼を伝えると、「いつも渡辺がお世話になっているみたいなので、お礼も兼ねて送らせてください。」と丁寧にお礼を言われてしまった。

マネージャーさん優しそうだし、いい人なんだろうな。表情、立ち姿にまでいい人っていうのが滲み出てる感じ。

ひとまず2人とは別れ、撤収に戻ろうとした時、
ポケットのスマートフォンが震えた。

後輩くんから電話だ。

　『はい、もしもし。』

後輩男《あ、もしもし、先輩…あの…》


ひとつ前の現場の最終的な撤収作業は後輩に任せていた。なにかトラブルでもあったのかな…なんて嫌な予感がよぎる。

　『…なんか、トラブルでもあったの…？』

後輩男《あ！いや。撤収作業自体は問題なく終わりました！ただ……》



《目黒さん、上着をお忘れでして………》


はあ、と頭を抱える。

予想してた最悪の事態は避けられたみたいだけど…

忘れ物はしないように！と伝えてたのに…！

それに、もう上着着なきゃ寒い季節なのにそれに気がつかなかったのか…

蓮くん、しっかりしてるようで実は抜けてるところがあるみたいだ。


　『あー…私、今日直帰だから、とりあえずこっちの現場まで持ってきてもらえるかな？』

後輩くんの「わかりました」と元気いい返事を聞いてから電話を切った。

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