チグハグなフタリ【黒】② (ページ6)

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in the house ページ6

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がちゃり、とリビングの扉が開いた。

「おかえり。」

『ただいま、』

そう言いながら抱きしめてくるデカいやつの背中をとんとんと撫でてやる。

「どうした、疲れた？」

『うん、ちょっと、』

どこ行ってもAさんのこと聞かれてさぁ、と大きく息を吐いた。

『Aさんは大丈夫だった？』

「全然大丈夫。けどネットがすごいね。」

『えっ見た？エゴサすんなって言ったじゃん』

やっぱ気になるじゃん？と笑えば、ムッとした顔でさらに力を強めた。

『…なんて、書かれてた？』

「んー、まぁ良いことは書かれてないよね。」

たくさんの言葉を思い出して、少し笑ってしまった。

それを不審に思ったのか、眉を寄せた。

『…気になんねぇの？』

「全然？」

「なんで気にする必要があるわけ？蓮と私の関係に周りがどう思おうが関係ないじゃん。」

そう言えば、じーっと目を見つめられたあと、キスをされた。

『…やっぱAさんめっちゃ好きだわ』

「私も好きよ、」

そのままするりと腕から抜け出す。

『えっまって今めっちゃ良い雰囲気だったじゃん』

「今日グラタンだけど食べないの？」

『えっグラタン！？よっしゃ、って、食べるけどさぁ！』

少し拗ねたような表情で食べる準備を手伝ってくれる姿に、頬が緩んだ。

そりゃ、少しは傷ついたけどさ。

そうやって心配してくれるから、大丈夫なんだよ。

なんて、今はまだ言ってやらない。

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