番外編 ページ40
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「A？」
「……ん？あ、おはよう、蓮くん。」
目黒「おはよ。……なんか、怒ってる？」
「え？全然、怒ってないよ？」
目黒「眉間にシワ、寄ってるけど？」
「えっ、わ、ごめん……」
蓮くんに指摘されて、慌てておでこを抑える。
うわぁ、気付かないうちに変な顔してたのかも。
目黒「いや、謝ることじゃないけど……何かあった？」
「……ううん、何でもないよ。」
目黒「？」
翔太くんの第二ボタンの行方を気にしてたなんて、言えない。
……大丈夫。
私もそろそろ翔太くんに甘えず、ちゃんと大人にならなきゃ。
「おっはよー！」
目黒「あぁ、康二。おはよ。」
向井「あれ……？A？」
「……」
目黒「なんか朝から難しい顔してるんだよね。」
向井「ふーん？あ！……ほーん、ふむふむ。なるほどなるほど。」
目黒「ん？」
向井「ふっふっふ。結局どっちもどっちやねんなぁ。」
目黒「？」
翔太くん離れを決意していた私の横で、中学から同じ康二くんが何かを察して蓮くんにどや顔していたことなんて私は全然気付かなくて。
担任の先生に呼ばれ、私達は卒業生を待つために体育館へと向かった。
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卒業生が入場する。
すぐに目に入ったのは他でもなく、周りが黒髪の中で目立つ茶髪の翔太くん。
「あ！翔太先輩めちゃ目立つね〜」
「うんうん！茶髪かっこいい！」
近くの女子のソワソワした楽しそうな声に、またモヤモヤ……。
「あ、」
翔太くんの列の最後尾に、いつもより少しだけ緊張した顔をして今日のためにおろした質の良いスーツを着ている亮平の姿。
担当した生徒の卒業式だもんね。
進路がギリギリまで決まらなかった生徒のことをずっと心配していた姿が脳裏に浮かぶ。
パチリと視線が合うと周りに気付かれないように一瞬だけ私に微笑んだ亮平に、私はさっきまでのモヤモヤを少しだけ忘れられた気がした。
校長先生や来賓の方からの挨拶。
卒業証書授与。
在校生の贈る言葉。
生徒会長の答辞。
校歌合唱。
そんな一連の流れの中で、翔太くんがちょっとだけ目元を拭っているのが見えた。
「＿＿＿以上で、白雪高校の卒業式を閉会します。一同、礼！」
式は滞りなく進み、あっという間に終わってしまった。
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たぬ(プロフ) - 朝桐さん» 最後まで読んで頂けただけでも嬉しいのに、宝石みたいにキラキラした素敵な感想をありがとうございます。頂いた言葉全てが宝物です。こちらこそ出逢ってくださりありがとうございました。 (3月21日 23時) (
レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
朝桐(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました！涙なしでは見れなくて、とても生きててよかったと、見れてよかったと。運命といいますか奇跡にただ救われました。執筆活動お疲れ様です。今後のたぬ様の日々が愛に溢れますように。本当にありがとうございました！ (3月18日 22時) (レス) @page43 id: db8064d0f2 (このIDを非表示/違反報告)
たぬ(プロフ) - みみみさん» お読み頂き、素敵な感想までありがとうございます。楽しんで頂けたのなら本当にすごく嬉しいです！こちらこそ、ありがとうございました！ (9月6日 23時) (レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - 今日初めて見つけたこの作品、１話から今まで全部いっきに読みました☆本当に素敵な作品でした😊ありがとうございました！！ (9月2日 17時) (レス) @page43 id: 10d256d720 (このIDを非表示/違反報告)
たぬ(プロフ) - 桜色さん» とっても優しくて愛のある感想を送ってくださってありがとうございます。どの言葉もとても勿体ないくらいですごく嬉しいです。最後まで読んで下さってこんな素敵な感想まで下さって、こちらこそありがとうございます！ (6月5日 22時) (レス) id: dc32266bd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たぬ | 作成日時：2022年8月24日 22時
