Christmas Story【雪】

サンタは2つ用意しました【黒】 ページ37

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宣言通り、笑う余裕なんてなかった。





彼の温もりが、


鍛えられた身体が、


すぐ側にあることに心が満たされていく。









「れん、」


蓮「A、っ、」









余裕の無さそうに顔を歪ませる彼が愛おしい。









「キスして、」


蓮「ん、」








絡ませた舌が鼓動を早まらせる。


目一杯の愛を全身で感じながら、意識を手放した。









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朝、物凄く気怠い身体を起こすと、隣に彼の姿はなかった。







ベッドのすぐ近くにサンタの抜け殻が落ちている。

そんな抜け殻を見ては、ふふ、と笑顔が溢れてしまう。







蓮がここにいた証。

嬉しくて堪らない。







私は脱ぎ捨てられた抜け殻を丁寧畳み、リビングに向かった。









彼は仕事に出掛けたらしい。


そんなに余裕もないくらい忙しいのに、その合間を縫って会いに来てくれた彼の優しさにまた惚れ直す。









リビングに向かうとテーブルの上に光沢のある包装紙に包まれた箱と手紙が置かれていた。









「何これ、」









箱を開けると、ずっと欲しかった腕時計が入っていた。








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メリークリスマス。

1日遅れちゃったけど仕事で使いたいって
言ってた腕時計を目黒サンタがプレゼント。

会えない時もこれ見て俺のこと思い出して。




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ちゃんと考えていてくれたんだ、なんて感動して涙が出そうになる。




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