Snow boys

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阿部side

気づいたら佐久間に電話かけてた。

アニメ見てたんだろうな、

スピーカーから流れてくる音はアニメ独特の効果音と
高い女の子達の声。


申し訳ない気持ちでいっぱいだけど正直来てくれて助かる。


電話を繋いだままにしてくれてるんだけどバタバタ音が聞こえててあぁ急いでくれてる…なんて。


目の前はぐるぐるしてて落ち着かないけど

佐久間の優しい声聴いたら焦りは無くなってきて


安心して勝手に涙が溢れてきた。



しばらくして家に鳴り響くインターホンの音。

大「あべちゃん、お家ついたよ、ゆっくりで大丈夫だから鍵
開けてもらえるかな？」


…そっか、鍵あけなきゃじゃん


ここで倒れないように慎重に体を起こす

近くの棚に捕まって立ち上がるとあのドロっとした感覚が。

そろそろ替えなきゃなんて意外と頭は冷静で

壁に這いつくばるようにして何とか玄関に到着。


ガチャっと鍵を開けると眉を下げて心配そうな顔の佐久間が入ってきた。





佐久間side

バタバタしながら阿部ちゃんのお家に到着。


電話から聞こえてくる音は荒い息使いで辛そう

でも鍵を開けてもらわないと何もできないからもどかしい。


なんとか開けてくれた阿部ちゃんの顔色は真っ青。

早く助けてあげなきゃ！


俺の方が小さいから上手く支えられなくて申し訳ないけど

ちょっと安心した表情見せてくれて良かった、


「あべちゃんベット戻るー？横になってたほうが楽かな？」


亮「ん…ﾊｱｯ…まって…トイレ…」


トイレに寄りたい見たいだから行き先変更。

中まで送り届けてリビングで待つことに。


数分後、水を流す音が聞こえたから急いでトイレの前に行く


1人で出てきたら大変だからね！


「あべちゃん、終わったかな？開けるよー？」

亮「うん…」


ドアを開けて見えた表情は浮かない顔。

「どうした？もっと辛くなっちゃったかな？」


亮「…だいじょう…ぶ…」

相変わらずフラフラしてるけど悪化したわけではなさそうで

うーん、どうしちゃったかなあ？

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