僕のマニュアル。《阿部

Story…3 ページ3

阿部
『大丈夫ですか？』


『あ…うーん…』



阿部
『聞かされてなかったんですね…？』



『…はい。』





ここで嘘をついても仕方ないだろうと

正直に答えた。




阿部
『驚かせてしまってすみません。

てっきりちゃんと伝わってるものだと…』



『いえいえ…！

悪いのはこっちですから…！
そんな頭下げないでください、、』





阿部
『…どうなさいますか？』




『…っ』






”帰す気？”




”酷い女ね、Aは”





…私だってそんな鬼みたいなこと

したいわけないじゃない。


でも


いきなり知らない男の人を家にあげるっていうのは…





阿部
『…もし、どうしても嫌だってわけじゃないのであれば

僕の口から一度ちゃんと説明させてください。


その上で判断していただけませんか？』




『阿部さん…』





阿部
『お願いします…！！』




再び深く私に向かって頭をさげた彼を見て





『その説明…聞いてもいいですか？』



阿部
『…はい！！』



爽やかな笑顔と返事がかえってきた。



『じゃあ…』




緊張して震える手をうまく誤魔化しながら
鍵を開けて、彼と一緒に中に入る。

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