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つかの間の休息 ページ18

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Mukai said


明日を駆ける少年たちの休演日の前日

俺は楽屋の椅子に座っていると、大吾から話しかけられた。


西「康ちゃん、明日どっか行かん?」


向「ありがたいんやけどさ、」


「だーめ、大吾、明日は僕の康ちゃんだから〜」


俺が、大吾に言おうとすると、Aが後ろから抱きついてきた。


向「こういうことやねん、笑」


西「甘々のAくんか笑 明日楽しんできてな〜」


大吾がそう言うとAは、


「当たり前、大吾も今度一緒に出かけよなぁ〜」


そう言って余計に腕の力を強くした。


…こやつ、細いのに意外と力が強いぞ、


西「ほな、またな」


そう言って大吾は楽屋を出ていった。


すると、また腕の力を強くした


向「もぉ〜、」


「んふふ、笑」



俺が頭を撫でると安心したように緩ませ、首に顔を埋める。

そして目を閉じた。


しばらくするとAから規則正しい寝息が聞こえてきた。



向「…変わってやれたら楽やのになぁ」


俺が言っても何も返ってこなくて
自分の声が鮮明に聞こえた。


稀に起きるAの甘々モード。

…多分疲れが溜まって発散できてない時になるんやと思ってる。
本人の口から聞いてないから分からんけど…


ほんまは、俺と一緒で甘えん坊やし、寂しがり屋やけど普段はそんなとこを見せないから
今は嬉しかったり、苦しかったり。

…こんな時は俺も甘々になっても甘え返してくれるから甘えることが多いねんけど
今日はアカンな。


にしても、


向「俺、Aん家知らんよ?」


Aと出会って約12年、俺はAの家を知らないという事実。


向「いい加減、教えてくれてもええんやない?」


頭を撫でながら呟くと、ふりゃりと笑ったような気がした。


しゃーない、今日はAが愛用中の〇〇ホテル連れてくか。


向「…俺も泊まるけど、宿泊費はAが払うんやで?笑」


俺はAを担ぎながら自分の車へと向かった。

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作者名:suger | 作成日時:2021年12月5日 7時

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