切り込み隊長、体調不良であります！ ［後編］

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ラ「ごめんね、俺が体調悪かったから佐久間くん言い出しにくかったよね、」


しゅんと眉を下げたラウに言われて勢いよく首を振る。




佐「違うって、ラウのせいじゃない！
ちゃんと言わなかったおれが、」




渡「それは、もうどっちも悪い！
これで引き分けってことになっただろ？」



ごめんのエンドレスになりかけたところを翔太が割って入って。




おれはやっと荷物を降ろしてパイプ椅子に腰掛ける。




深「まー、佐久間んち行って看病したとき、普段見れない佐久間も見れたし。
……ね、照」

岩「ここにいて、って手握ってきたりね」




突然のカミングアウトに思わず目を見開く。


ふっかがにやにやこっちを見てくるけど、おれはなんのことだかわかんなくて。




佐「へ……？なにそれ、」

向「なんやそれ、佐久間くんめっちゃかわええやん！」


深「覚えてないかぁ、まあ熱高かったしね」
岩「役得だな」

佐「やめてよぉ……」




思わぬ言葉に頬が熱くなってうつむく。





阿「今回はよかったけど。

ほんとに無理だけはやめてね、……本当に」





おれの顔をのぞき込むようにしてあべちゃんが言う。




ラ「佐久間くんは『無理してない』って言うけど、
俺たちいっつもひやひやしてるんだよ……。

お互い様で頼ってほしいの、俺は」






まっすぐな瞳に見つめられてこくんとうなずく。









無理してないつもりでも、知らず知らずのうちに疲れが溜まっちゃうこともあって。




今までは自分の中で全部抱え込んで気づかないフリして、結局体調崩しちゃう、なんてこともあったけど。







おれの隣にはいつもこのあったかい8人がいて、どんなときでも支えてくれるんだと思ったら、


たまには弱音を吐いてもいいのかなって思えるんだ。

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