愛で満たして

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目黒 side




家まで帰ってから話をするでも良かったけど




なんだか今ここで後回しにしたらダメな気がして




適当に車を停められそうなところを見つけ




ハザードランプを付ける




いつも以上に小さく見える佐久間くんと向き合う




「 どうしたの？」




しばらく経っても言葉を発する様子がなかったから




声を掛ければピクリと反応する肩




何かを言おうとして口を開くけど




すぐにぎゅっと口を噤む




「 言ってくれなきゃ 、俺 分かんないよ？」




「 めめ 、別れよ 」




やっと話してくれたと思ったら




思ってもいなかった言葉を発せられて




取り繕う暇もなく口から




は？と自分でも驚く程低い声が出た




「 … 何で俺なんかと付き合ってくれたの？」




いや待ってよ 、何でもう過去形にするわけ




まだ別れてないんだけど？




「 俺なんかとか言わないで欲しいし
俺 別れること認めてないんだけど 」




俺の声は届いているのか届いていないのか




下を向いて言葉を紡ぐから




とりあえず目を合わせようと




顎を持って顔を上げさせる




「 めめは俺じゃなくてもいいでしょ？
もっと優しくて気が遣えて可愛い子の方が … 」




「 俺は佐久間くんがいいから告白したのに
なんでそんな事言うの？」




俺も余裕なくて言い争いは




徐々にヒートアップしていく




何言っても でも でも って言われるから




段々俺もイライラしてきて




「 もう 、うるさい 黙って 」




乱暴に口を塞ぐようにキスをした




一瞬の事に驚いたのか目を丸くして固まる佐久間くん




「 言葉で言って分かんないなら
身体に教えてあげる 」




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