愛で満たして

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渡辺 side




開園を知らせるアナウンスがかかり




列が徐々に進み始め 俺達も流れに乗って入園する




瞬間 俺の腕を掴み 連れてこられたのは




「 いや 、何で ショップ？」




… ちょっと待て なんかここ異様に




カチューシャとか帽子とか多くない？




「 しょっぴー 、何付けたい？」




なんで付けることはもう決まってんの




多分もう何を言っても負けるだろうから




派手じゃなければなんでも と返す




数分悩んだ後




お揃いの黒白の犬のヘアバンドを渡された




スマホのカメラを向けられ 写真を撮られる




せめて お前も映れよ 恥ずいわ




「 もういいから 、何乗んの？」




このまま黙ってるといつまで経っても




写真を撮る手を止めないだろうから




話題を振る




「 あれ乗りたい！」




無邪気に言って指さした先にあるのは




「 絶対やだ 」




エレベーターが真っ逆さまに




落ちるようなアトラクション




ってかお前もそんなに得意じゃないだろ




なんであえてあれ選ぶんだよ




さっきの言葉が聞こえてないのか




聞こえた上で無視してんのか分かんないけど




結局




「 ああああああああぁぁぁ 、無理！」
「 うぉ 、これやば 」




乗らされた




喉痛い 明日喉枯れて歌えなかったら




一週間口聞いてやんねぇ




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