일상2

HN side ページ5

一緒に歌わない？って言われて

Aの作った曲を聞いてみる。



リリースするつもりじゃなくて

Yo○Tubeにアップするだけの曲だけど

よく出来てると思う。



確かにチームで歌うには雰囲気が合わないし


俺とAで歌うならアリかな。






HN「題材があるの？
映画とか、小説とか」





別れた恋人に宛てた歌詞は

どちらの気持ちもよく理解できて

だからこそ切ない気がした。



ストーリーや感情のディテールが細かいから

何か題材があるんだろう。






「題材っていうか実体験？」



HN「Aの？
恋人がいたの！？いつ！？」



「そんなに驚く？
学生の頃の話だってば」



HN「へぇ…
学生にしたら大人っぽい恋愛してたんだね」



「そんな事ない。
お金もなかったし、普通の学生同士の恋愛」



HN「でもすごく好きだったんでしょ？」



「うん。
本気で愛してたよ」






Aの聞いた事がないくらい甘い声は

俺の耳を溶かしそうだった。




それと同時に

それほどまでAに愛された人に嫉妬さえしてる。




どんな人なの？



綺麗な人？




今でも連絡とってるの？





色々聞きたいけど


あんまり聞きすぎもマナーがないかと思って


気になる気持ちをグッとこらえながら


もう一度、歌詞に目を通した。

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