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梨 「Aちゃん、そしたらこっちお願いね〜！」
あ 「はーい！」
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太陽も沈み、キャンプファイヤーの火の灯りだけが目立つ様になって来た頃。私達は夕食をつくる作業を始めていた。
食器を洗うグループと、用意された野菜やお肉をカットするグループ。私はその後者だ。
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梨 「ほー、Aちゃん随分手際いいね！」
あ 「まぁ、家ではよく自炊してるので。
結構意外って言われますけど…、」
梨 「うん。失礼かもだけどあんまイメージないかも。」
あ 「ストレート！あ、梨花さん呼ばれてますよ。」
梨 「ちょい行ってくるね。」
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向こうに居た時も親がいない時はよく自炊もしてたから、料理は割と出来る方で。
この見た目で、荒っぽい性格だから料理は出来ないって思われがちなんだけどね、
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向 「それやったら今度はこれを入れてー…」
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向 「水は、うん。こんくらいで。
じゃないとご飯柔らかくなっちゃうからな。」
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へえー、康二くんって意外と家庭的なのかな。みんなに指示出ししたり、分量はこのくらいでいいとか知ってるっぽいし。
なんて少し遠くに居る彼を横目で眺めていると、ふと目が合って少し笑われた。
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向 「ぼーっとしてると怪我すんで。」
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あ 「いや、康二くん色々詳しいなって思って。」
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向 「あー…俺、キャンプ好きでな。自分で言うのもあれやけど自炊とかも結構する方なんやで？」
あ 「そうだったんだ。」
向 「そういうメガネちゃんも手際良かったやん。
切り方も上手いしな。料理、結構するん？」
あ 「こう見えてもね〜。って、私のこと見てたの？」
向 「あ、や、別に…、」
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あの距離から見られていたと思うと少し恥ずかしい。
少しシドロモドロになってる康二くんを可愛いなんて思いながら、
次に使う機材を取りに会場の奥まで向かった。
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…、…
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あ 「これか。」
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そうして、さっきの場所まで戻ろうとした時、
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少し離れの木の茂みのところに見つけたあるもの、
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これって、どっかで、？
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あ 「…くまのストラップだ、」
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その時、頭に思い浮かんだのは、
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『まじで何言ってんの。
これは俺が可愛いと思ったんじゃなくて、あーだから…』
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副編集長だった＿＿＿＿＿＿＿
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作者名：くろーばー。
| 作成日時：2024年1月21日 16時
