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あ 「阿部さん!」
私に気が付くと、本を閉じて、ベンチを立った。
嘘、でしょ…もうてっきり帰ってるものだと思ってた。
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だって阿部さん22時半にはここを出たんだよ?
ていうことはどれだけこの場所で?
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あ 「…ずっと待ってて下さったんですか?」
阿 「うん。だって送ってくって約束したでしょ?」
あ 「でも、…明日仕事もあるのに」
一時間半も待たせてしまってたなんて…どうしよう。すっごく申し訳ない。
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少しの沈黙。
なんて言われるか返答を待っていると…
阿 「俺がそうしたくてしてるから大丈夫。心配してくれてありがとう」
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ドキッ…
今、阿部さんに頭ポンポンってさ、れた?
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阿部さんは多分、私が今ドキドキしてるってことに気付いてない。
だから、バレないように平然を装う。
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阿 「ふは、なんか顔赤い」
あ 「…店の中ちょっと暑くて」
阿 「…そう、なの?バテちゃった?」
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なんか、ちょっと心配されてる…?
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阿部さんの指が私の頬に伸びそうになったから、思わず後ずさる。
必死で『大したことないです』って言ったら納得してくれた。
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暑くてなんて、嘘。
阿部さんのそのあざとい笑顔のせい。
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阿 「じゃあ帰ろっか」
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ちょっぴり掴まれた腕。その部分だけヒリヒリと熱い。
胸が高鳴るのも束の間、それはすぐに離された。
先を行く阿部さんの背中を必死で追いかけていたら、彼はこちらを振り向いた。
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阿 「Aちゃん、この後少し時間ある?」
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あ 「えっ?」
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阿 「ちょっとだけ付き合ってくれない?」
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阿部さんが首を傾げて、そう口を開いた。
幼い子供のような顔でそんなこと言うもんだからびっくりしたけど
まだ一緒に居られることが嬉しくて、笑顔で頭を頷かせた。
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くろーばー。(プロフ) - ちょこぷりんさん» コメントありがとうございます(^^)本当ですか>_<そう言って頂けてすごく嬉しいです...!!これからも頑張ります!よろしくお願い致します(´-`).。oO (2020年9月23日 21時) (レス) id: 4ad08ac1bd (このIDを非表示/違反報告)
ちょこぷりん - くろーばー。様、初めまして!このお話すっごいきゅんきゅんして日々の癒しです!これからも更新頑張ってください!! (2020年9月23日 17時) (レス) id: 24710045d3 (このIDを非表示/違反報告)
くろーばー。(プロフ) - 莉々架さん» コメントありがとうございます!ここまで拝見して下さり嬉しいです( ; ; )更新頑張ります!!これからも応援よろしくお願いします( ; ; ) (2020年9月22日 17時) (レス) id: b8ce1ddad7 (このIDを非表示/違反報告)
莉々架(プロフ) - 初コメです!続きがとても気になります!更新頑張ってください! (2020年9月22日 14時) (レス) id: f2b92fab61 (このIDを非表示/違反報告)
くろーばー。(プロフ) - 名無しさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいです( ; ; )これからも更新頑張っていきますので、どうぞよろしくお願い致します...!! (2020年9月12日 19時) (レス) id: 537862b176 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くろーばー。 x他1人 | 作成日時:2020年9月8日 18時