標的443 ページ3
『バトル開始1分前です』
放課後。いつものようにセツちゃんと別れ応接室へ向かう途中に鳴り響く時計の音に思わず足を止めた。
「う、嘘。い、今ですか!??」
ワタワタと慌てているとポンッと肩を叩かれる。振り返ればお姉ちゃんがいた。
「お、お姉ちゃん!!」
「やあタマ、奇遇だね。こんなところで会うなんて。立ち止まってどうしたの?」
ど、どうしたのって……
「戦闘開始まで残り1分だそうですっ!!ってああ!20秒きった!!ど、どうしましょう、お姉ちゃん!!」
「ああ。さっきからこの時計うるさいなぁと思ってたけど……戦闘が始まるんだね」
へー、納得とばかりに時計を眺めるお姉ちゃんに思わず肩を落とす。わからなかったんですか、お姉ちゃん。
「とりあえずタマ。オドオドしない。堂々としてなきゃなめられるよ?」
「そ、それはそうですけど……」
堂々と…なんて。できるはずがない。まだ敵チームに誰がいるのかわからないのだ。怖い人だったらどーしよう……
「大丈夫。もしもの時は僕が守ってあげるからタマはタマらしくしてていい。タマのペースでいいから」
ブルブル震えているとお姉ちゃんは何を思ったのか優しく頭を撫で、そう諭した。お姉ちゃん、と見上げた……次の瞬間、どこからか爆発の音が聞こえてきた。
はっと校内を見るととある教室から煙が上がっている。……って、ええ!??
「い、いつの間に戦闘が始まったんですか!??」
バッと時計を見ると既に7分を切っていた。
わ、わーいつの間に。
「……」
「お、お姉ちゃん…?」
無言で壊された校舎を見るお姉ちゃん。その口角は吊り上がっていた。……ああ、嫌な予感がする。
「行こう、タマ」
「い、いくってどこに?」
「決まってるでしょ。校舎を壊した不届き者を咬み殺しにいくのさ。大丈夫、敵は僕が殲滅するからタマはついてくるだけでいい」
「い、いやいやいや。それじゃあ私がお姉ちゃん達の仲間になった意味がなくなっちゃいます!!」
姉ちゃんは堂々としていろといった。もしもの時はお姉ちゃんが守ってくれる。でも私はもう守られるほど弱い存在ではないのだ。
誰かを守る。そんな人間になりたいから強くなった。
「お姉ちゃんが戦うというなら私も戦います」
戦う準備は出来ている。ただちょっと怖いだけ。
「タマ……うん、わかった。じゃあ僕の後ろは君に任せたよ」
「っ、はい!!」
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