black.132 ページ32
その夜…
昴はリビングでテレビを観ていた
つけたときたまたまラブロマンス映画だった。
Aはお風呂から上がった
昴が今日は一番に風呂に入っていて、Aは最後
「いいお湯でした」
「湯冷めしないように、
しっかり乾かしたみたいですね」
「はい」
【愛してる…君をもう離さないよ】
【嬉しい…私も愛してる】
と、ラブロマンス映画のシーンが流れる
「………」
黙って昴は観ていた
「これ、一昨年やった映画ですね」
「ええ、他になにもいいのがやってなくて…」
【はぁ…もっとして!愛してっ】
【ああ、君を抱きつくすよ…っ】
今度はラブシーンが流れる
女優の喘ぎが聞こえた
意外と過激なシーン
女優の胸が見えるほど。もちろん彼は、
そんな女優の胸など見ても何も感じない
「…(どうしよう、すごく気まずい)」
「………」
すると昴は
後ろにいるAに
視線はテレビに向けたまま
「菜々さん、今…何を考えてますか?」
と話しかける。いきなりそんなことを言われ、
「え…な、なにも考えてません…っ」
そう答えるしかなかった
「………」
たばこを手に取り、左手でマッチを擦って火をつける
ふいにAは赤井のことを思い出す。
昴は赤井とダブるのだ
「秀………」
赤井の名前を昴に聞こえないくらいに呟いた
「………菜々さん?」
「いえ、なんでもありません…
それじゃ昴さん、私もう寝ます。おやすみなさい」
「おやすみなさい。
…………」
浮かない表情のAの事が気になった
しかも自分の名前を呟いたのも、ちゃんと聞こえていた
▲[18]Mysteriousな黒の組織にあり
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poco(プロフ) - 初コメ失礼します!とても面白くてすぐ読み終わってしまいました!続きが気になります!更新楽しみにしています! (4月23日 4時) (レス) id: 7086e430c4 (このIDを非表示/違反報告)
touko(プロフ) - ゆかさん» 大好きと言って頂き恐縮です!ありがとうございます\(^o^)/ (2020年2月28日 0時) (レス) id: bc4bf8fc59 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - お話大好きです!楽しみに更新待ってます。 (2020年2月27日 22時) (レス) id: 44e2ced5af (このIDを非表示/違反報告)
touko(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます! (2020年2月5日 22時) (レス) id: bc4bf8fc59 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - こんには、お久しぶりです。ベルモットです。引き続き読ませて頂きました。 (2020年2月4日 20時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kyoko. | 作成日時:2019年5月22日 20時