Snow×Snow

いろんな好きの形2 ページ32

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「……ねぇ、ずっと気になってた事聞いてもいーい？」

『ん、なに？』

「由菜ってさ、好きな人いないの？」

『えー…？』



俺の言葉に、LINEを打つ手を止めてこっちを見た由菜。



『どうしたの？急に、笑』

「やー？由菜モテそうだから聞いてみただけ」

『何それ、ふっかの方がモテるでしょ』



可笑しそうに笑ったその顔が少し困ってるように見えて、好きな人いるんだろうなってのは分かっちゃった俺、やっぱこういうのだけは敏感なんだよなぁ。


……まあそれが誰かなんて、簡単に言うわけないよね。



「ちなみに俺の好きな人、教えてあげよーか？」

『ふっか好きな人いたの？』

「うん、いま目の前に」

『…！え、な、！？』

「ふは、かぁいいね、由菜」

『っ、もう！』

「はは、…冗談だけど、冗談じゃないから」

『…いみわかんない、』

「あはは、わかんないでしょ、笑」



だって俺も、実際まだよく分かってないからね。
由菜への好きって気持ちが俺の中でどれほどのものなのかさ。

……だから多分、佐久間の気持ちも応援したくなっちゃうんだと思う。



「でもさ、俺、由菜の事大切に思ってるのは本当だから。
辛い事とか泣きたい事とか、そういうのあったらいつでも俺のとこ来てよね？」



……これが恋なのかはまだ分かんないけどさ、

俺の言葉に『ありがと、』って照れながら笑ってくれた由菜のその笑顔は、俺、何があっても守りたいって思ってるんだからね？



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