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☆74 ページ43



 



逞くんに連れられ、公園に来た。



逞「ここ座ろう?」

「うん」


差されたのはベンチ。
逞くんが座り、その隣に座った。


暗くなってきているせいか、周りには私達以外いなかった。



逞「で?話してみなよ」

「も〜!逞くんっそんな真剣な顔しないでよ笑」
 

話にくいのもあってやっぱりごまかしてしまう。
だけど、逞くんはそんな私を見ても口元は緩まず、真剣な顔をしていた。
 

逞「Aちゃん、抱え込まないでよ。俺ってそんなに頼りないかな」

「そんなこと…っ」
 

少し悲しそうな顔するのはズルいよ…。
 

言葉に詰まっていると頭を撫でられた。
 
 

その手は暖かくて…なんだか、一人じゃないよと言われてるみたいに思えた。
 


「ぁ…のね…」
 

私は自然と口を開き、彼にこんなことがあったと伝えた。
 

逞くんは、私が話してる間一瞬も目を逸らさずに、黙って頷いて聞いてくれた。

 





逞「元カノの存在は辛いよね。ましてや目の前に現れたんじゃあね」

「こういうの、初めてで…わかんなくって…っ、」
 
 


あれ…視界がぼやける…
 
 

気づいたら、目に涙が溢れてた。
 



「ぁ…れ?なんだこれ…っ」
 


涙にびっくりして立ち上がると、腕を掴まれた。
 

溢れた涙が頬を伝うと彼は私の涙を拭ってくれた。
 

逞「…泣いてんじゃん、」
 

その時、ポツ、ポツと雨が降ってきた。
 

まるで空も一緒に泣いてるようだ…なんて思った。
 


「雨…降ってきちゃったね」

逞「ん、傘あるし。」

逞くんの側に傘があった。

逞「ほら、入って」
 

肩をグッと彼の方に引き寄せられる。
"泣きたいときは泣いていいんだよ。俺がいるから。"なんて優しく言うもんだから、私は子供のようにわんわん泣いた。
 




泣きじゃくる私の背中を彼は黙って擦ってくれた。
 







私の声は、雨の音によってかき消されていった。

☆75→←〜作者から〜



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設定タグ:東リベ , 松野千冬 , 東京リベンジャーズ   
作品ジャンル:恋愛
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!? - 元カノ出てきた辺りでもう、イラっとしました…!!! もう千冬と主人公推してるので元カノとか全然許せないですね、はい (5月6日 10時) (レス) id: 37f7d05f89 (このIDを非表示/違反報告)
あいこ(プロフ) - ゆつさん» お気遣いありがとうございます⸜(๑'ᵕ' ๑)⸝* 楽しみにしていてください! (2021年12月28日 22時) (レス) id: 6ee827f542 (このIDを非表示/違反報告)
ゆつ - 続き気になるううう、、、体に気をつけてこれからも頑張ってください!! (2021年12月28日 9時) (レス) @page36 id: 0c4df5c281 (このIDを非表示/違反報告)
あいこ(プロフ) - 推しが尊いお米さん» そう言ってもらえて嬉しいです!ありがとう御座います(* . .))) (2021年12月21日 22時) (レス) id: 6ee827f542 (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いお米 - 続きが気になりすぎる、、、!更新待ってます!! (2021年12月20日 0時) (レス) @page28 id: 11fe216a38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あいこ | 作成日時:2021年11月23日 22時

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