無きにしも非ず -JN-【BTS】

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荷物を置いて朝のコーヒーをいれに給湯室にいく


朝一は必ずこれから始まる言わば私のルーティーンだ


「今日はミルクいれ…」


呑気にミルク入りにしようかな？なんて考えていると


いきなり後ろから抱き締められて、一気に固まってしまう


『おはよ』


「あ、ソクジン先輩…おはようございます」


まさか会社で先輩がこんな事してくるなんて思わなくて


今のこの状況に混乱していると


『ねぇ、昨日本当に女子会だったの？』


先輩の声が耳元で響いて我に返った


「そうですけど…」


『で？俺の電話無視して寝ちゃったわけ？』


「すみません、お腹いっぱいで爆睡しちゃってました…あの…」


『何？』


「ここでこういうのは…ちょっと…」


『なんで？会社の給湯室ってイチャイチャする以外ないでしょ？』


給湯室はイチャイチャする以外ない？


そんなのいつから決まってたんだ？


「え？みんなイチャイチャしてるんですか？」


私がとぼけて返せば、先輩はヒャッヒャと笑って腕を解いた


『俺のコーヒーもいれてくれる？』


「ブラックですか？」


『んー、Aちゃんとお揃いにして』


「はい」


こんなやり取り、擽ったい


でも心地よく感じるのは、先輩の彼女をやらせてもらっているからだろうか


『給湯室でイチャイチャも悪くないね』


「生きた心地しません」


『え？スリルあるじゃん？だから内緒の恋ってみんな憧れるのかも』


「先輩も憧れるんですか？」


『憧れるも何ももう内緒の恋してるしね』


先輩のコーヒーをいれながら会話していると


SJ「ソクジン先輩！言ってくれれば私がコーヒー準備したのにー」


いきなり現れたスジンちゃんにドキッとする


『なんか飲みたくなってさ、Aちゃんいたからついでにいれてもらっちゃった』


スジンちゃんの甘ったるい話し方に慣れたように返す先輩を見ながら


私よりスジンちゃんの方が似合ってるのにな…なんて考えてしまった


「スジンちゃんのもいれようか？」


SJ「いいんですか？えっとじゃあ…」


「ミルク3に砂糖2だよね？」


SJ「A先輩さすがです！」


「スジンちゃん甘いの好きだもんね」


そう言いながらカップを渡すと、スジンちゃんは先輩と一緒にデスクに戻っていった


「内緒の…恋ね」


内緒だって思ってるなら、あからさまに態度には出さないだろう


そんな事を考えながらデスクに戻ると


パソコンに付箋が貼られていた


'今夜デートね！'




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