38 side爆豪くん ページ39
それからはただの興味本意だった。
男に殴られているメロンパン女を窓から見つけて、
急いで屋上へと走った。
デクに連絡をするのは癪に障るので、
半分野郎に医務室にオールマイトを呼ぶように言う。
そうして、俺は晴れて人助けの一員となった。
爆豪『〜〜ッ、ンでお前らがいんだよ！！(小声)』
医務室の隣の薬品倉庫。
勿論、タダで人助けする気もタダで帰る気もない。
そこで2人の話を盗み聞きしようとすれば、
既に先客が2人。
緑谷『しっ！かっちゃん！(小声)』
焦凍『静かにしてくれ爆豪、聞こえない。(小声)』
爆豪『〜〜〜〜〜！！！！』
喋れば向こうに聞こえてしまう。
言葉にならない声を抑え、
2人の横に豪快かつ静かに座った。
爆豪『………………。』
耳を壁に当てるが所々聞こえない。
付属部屋とは言え、
やはり壁一枚では限界があったようだ。
チッ、いっそ本人に……
『君に生きて欲しかったからだろう！！？』
『知ったような口をきかないで！！！！』
爆豪『ｯｯｯ』
オールマイトと、少女の悲痛な叫び声が聞こえた。
隣の2人も予想してなかったのだろう、
その声に肩をビクつかせている。
『忘れられるわけないじゃない！！！
ママの苦しみも、妹たちの涙も、
居なくなったお兄ちゃんも！！！
アイツと私の罪も！！！！！』
焦凍『…………。』
何を言っているのか分からなかった。
ただひたすらに、言葉が、声が、
''助けて''と叫んでいるような気がして。
───くだらない茶番だと思った。
彼女は過去に縋り、醜く地に這いつくばり、
死んだように息をしている。
助けて欲しいと願っているのに、
その言葉が言えないのだ。
言えば、自分が壊れてしまいそうで怖いから。
そんな弱虫に用はないと立ち上がる。
緑谷『！かっちゃん……』
爆豪『クソうぜぇ、ンなクソみてぇなことに
付き合わせやがって。』
焦凍『…………。』
こんなにも虫の居所が悪いのは、
彼女は、素直になれば楽なのに、
間違っていると分かっているのに、
それをできないでいる自分に似ていたからだ。
焦凍『_________ぁ、雨だ…』
閉じた扉の音だけが廊下に響く。
大嫌いな雨が今日だけは、
自分の汚さを隠してくれているようで。
少し遠回りして家に帰った。
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！！！(プロフ) - 無山さん» ええ、とても素敵な言葉ですね…！教えていただきありがとうございます(><)夢主ちゃんには幸せになって欲しいですよね… (2022年10月4日 11時) (
レス) @page21 id: c955538e13 (このIDを非表示/違反報告)
無山(プロフ) - 本当に最高です。「ヒーローは世界を救うために君を犠牲にするがヴィランは君を救うために世界を犠牲にする」僕が何かで見聞きした言葉で一番好きな言葉です！夢主ちゃんはヴィラン側で幸せになって欲しいです♡ (2022年10月3日 21時) (レス) @page24 id: da890bbd5a (このIDを非表示/違反報告)
！！！(プロフ) - 無山さん» ありがとうございます！漫画読んでて、絶対一定数こういう奴らいるよなって思って書いていたので楽しんで頂けて嬉しいです！ (2022年10月3日 21時) (レス) @page23 id: c955538e13 (このIDを非表示/違反報告)
無山(プロフ) - 好きです。個性を持っていても他人をいじめる奴らがヒーローになんざなれるわけない。いいですよねぇ自分が馬鹿にしてたものに負ける時の表情！創造だけでも気分が高まる。さいっこうに好きです! (2022年10月3日 18時) (レス) @page21 id: da890bbd5a (このIDを非表示/違反報告)
！！！(プロフ) - 暖かいお言葉ありがとうございます；；6期アツいですよねぇ！！これからもよろしくお願いします！ (2022年10月3日 10時) (レス) @page20 id: c955538e13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：！！！
| 作成日時：2022年10月1日 18時
