『歯車』Ren.N (ページ24)

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にじゅうよんページ24

目をつむってる私は、いまどうなってるのか、大ちゃんはどうしてるのか

全くわからない。

「キスしたらおわるよ。」

小声で聞こえた声は、多分小雪ちゃん。

廉「は！？」

驚いてるのか小声で漏らす驚きの声。

西畑「俺どうしたらええの... 」

小雪「キスしちゃえばシーンおわるよー？」

小声で続けられる会話。

小雪ちゃんは、何がしたいの？

西畑「 A... 。」

大ちゃんだって困ってるよね？

キスしないと、このシーン終わらないんだよね？

そう思うと、これ以上このシーンを手こずらせるのも変だし、

クラスのみんなに迷惑かけたくない。

そして、少し、こくんと頷く。

その後、なんだか大ちゃんが近づいてくるのがわかる。

大ちゃん大丈夫かな？とか、まだ大ちゃんでよかった。とか、廉ー。とか考えてる私は、ほんと呑気だな。

何かいろいろ考えてるとき

頬に触れた大ちゃんの唇の感触。

キスってその手があったか。なんて思う私。

目を開こうとした瞬間。

小雪「王子、最後の瞬間かもしれません。頬ではなく、白雪姫の唇に口づけを」

生徒たちは、こんなシーンあった？とか、編集かな？とか、生キスシーン？とかざわつきだす。

片目を開けると、焦ってる大ちゃんが見える。

あ「大ちゃん」

小声で呼ぶと、こっちを見る大ちゃん。

あ「いいよ。」

西畑「え!? 」

あ「みんなでがんばってきたんだからこんなところで辞めれないでしょ。大ちゃんがいいならいいよ。」

西畑「 ...ごめん」

そう大ちゃんが言った後、再び目を閉じた。