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暫くして。赤髪海賊団やウタは巨大なホールがある、中心の建物へと向かった
ウタが歌を披露するそうだ
もちろん。私は聴かないし歌わないから
1人。建物近くにある庭のベンチに腰掛けた
きっと今頃エレジアの国民達を魅了している事だろう
「…………はぁ」
私。いつからこんな卑屈になったんだろう
何もかもを“ウタ”や“おねえちゃんだから”と理由をつけて
逃げた
でもそうせざるを得なかった。そうしないと
そうしないと……
理由がないと。船に乗って居てはいけない気がしてたから
必死に自分の気持ちを殺した
殺して、殺して、殺して
やがて。何も思わなくなった
ただ“姉”で在ることを続けた
何も感じないことが唯一の“楽”になる手段だったから
だけど
「………こんな気持ち。思い出しくなかった」
思い出してしまった。思い出されてしまった
“あの子の言葉で”
歌いたい。自由になりたい。
好きな事をしたい。幸せを知りたい
私で“在りたい”
“ウタの姉”ではなく、“ララ”として
私を生きたい
空を見上げれば満点の星空と深い藍色の空
綺麗だなぁ……
気づけば私は
自然と歌を口ずさんでいた
白い飛沫を上げながら 夢を運んだ船
進んでゆく 蒼い世界を 手にしながら
いつかの憧れ抱いて 運んでゆく 夢の果てへ
ウタにも持ち歌があるように
私にもある
私がよく歌っていた。彼らが聴いてくれていた
私の歌
だけど
そんな瞬きの時間は
一瞬で終わりを告げる
「っ……!!?」
突如感じた悪寒
なに………?
並々ならぬ気配を感じた
肌がざわつくような感覚
気持ち悪い…なに……これ………
なんだか分からないけれど。嫌な予感がした
私は、ウタやシャンクス達がいるホールへと向かった
胸騒ぎがする……
ウタ…シャンクス……みんな……
どうか
何も起きないで……!!
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