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翌朝
私達はエレジアに出発する為にも出航の準備をしていた
ウタは相変わらずお姫様ごっこが好きなようで
シャンクスに抱き抱えられていた
ルフィくんの前ではお姉さんだ年上だといいながら実際はこんなにも甘えん坊
内心呆れながら私も出航の準備を手伝った
やがて。船はフーシャ村を離れてエレジアへと向かった
その間は何もすることがないので私は部屋に籠った
甲板に居れば嫌でもウタの歌を聞かされるし、“歌って欲しい”とせがまれる
それだけは勘弁願いたいもの
部屋でフーシャ村の人達がくれた何冊かの本を手に取り、ベッドに横になりながら読み耽った
そうして過ごして1週間過ぎぐらいのこと
とうとうエレジアへたどり着いた
久しぶりに甲板に出ると、眩しい陽の光が熱く感じた
ずっと籠ってたっていうのもあるけど…日差しが痛い…
眩しくて目を瞑る
するとポンと肩を叩かれる
振り向くとヤソップさんだった
「ララ。とうとう着いたぞ！」
「…うん。そうだね、ヤソップさん」
視界に広がるエレジアはとても大きい建物や自然に囲まれた、美しい場所だった
船を停めて下船した
音楽の国と言われる所以の通り、その国は音楽で溢れかえっていた
町や学校も音楽で溢れていて。全てが音楽を愛している世界のように見えた
私達はウタが音楽家で歌が上手いことなどをエレジアの音楽家であるゴードンさんに話をした
「それはとても素敵だ。ぜひ、我が国の音楽を堪能していってほしい！」
ゴードンさんは嬉しそうにウタにこのエレジアについてを熱く語っていた
「君も歌を歌うのかい?」と声をかけられた。けど
「いえ。私は歌わないです」
そう答えると残念そうな顔をしていた
けれど。『ぜひこの国の音楽を感じて欲しい』と明るく話してくれた
ウタやシャンクス達の前では『歌は歌わない』
スポットライトを独り占め出来ないお姫様が、癇癪を起こすかもしれないから、ね
だけど。エレジアは本当に魅力的な場所だった
沢山の歌や楽器、そして音楽の学校
1から全てを学べる為のものが、この国には全て揃っていた
この場所に残りたいな…
叶わない淡い思いをつい抱いてしまう
きっとここでなら。私は幸せを知ることが出来るかもしれない
『自由』になれるかもしれない
そう思えたから
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