君の住む街へ。１ ページ19
赤side
祭りを回ってる間中、
これって、俗に言う、デートってやつなんちゃうん？
て、ずっと浮かれてた。
した事ないから、
ほんまのところは分からへんけど、
俺んとっては、初デートでしかなかってん。
浴衣の神ちゃんは、
今まで知ってる誰より可愛いてさ。
真っ白でふわふわして、
乱暴に触れたら、溶けてまいそうな。
そう、ほんまの綿菓子みたいに。
ここでの暮らし、
いつもは退屈でたまらん顔してんのに、
今日は、ずっとはしゃいで笑ってくれてる。
神ちゃんが笑うと、
胸がばくばくして苦しい。
けどもっともっと笑わせてあげたいって思う。
もう泣いてる顔は見たくないねん。
夢のような時間やったのに・・・
終わりは唐突にやって来た。
りゅーせーからのメール。
「しげ、ごめん。
今日な、向こうの高校のツレが泊まりに来るねん。
今から船着場に迎えに行くねんけどさ」
「・・・りゅーせー？」
「うん。
なんで知ってんの？」
いつも楽しそうに電話で話してるやん。
目の前におる俺の存在なんか、
見えへんみたいに。
それは声にならへん。
「そんでな、
しげにも、いっぺん会うて欲しいなって」
俺の気も知らんと、
神ちゃんは無邪気に言うねん。
「俺は、ええわ」
「・・・なんで？」
「都会の人なんか話合うわけないし」
「そんなん会うてみな分からへんやん。
俺の友達やねんから、
しげも仲良なれると思うねん」
いつも冷めてるくせに、
りゅーせーの事になると、
いつになく、むきになる神ちゃんが、
大好きやのに、憎い。
「ええって言うてるやん！」
思わず、でかい声、出してもうて。
周りが、ざわついた。
社の前から、
「しげー！
転校生と喧嘩してんなら、こっち来いや！」
サッカー部のヤツらが俺を呼んでる。
神ちゃん、めっちゃ傷付いた顔したのに。
俺、意地悪な気持ちになってもうてる。
まるで自分やないみたいに。
もっと傷付いた顔見たい、て。
最低やな。
「俺も地元のツレと回る。
神ちゃんも勝手にしたらええやん」
神ちゃんみたいに、
冷めた声、出したかったのに、
震えてたかもしらん。
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未来(プロフ) - やばい。好きすぎる。続きも楽しませてもらいます♪ (2021年1月28日 21時) (
レス) id: 109c85bf37 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - かみちゃん、しげにハマるの早すぎて尊いです笑 (2021年1月25日 20時) (レス) id: 109c85bf37 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 前コメントさせて頂いたものです。緑赤と思ってすみません…このお話めっちゃ面白いです!!これからの更新も楽しみです！ (2021年1月22日 22時) (レス) id: a46d4b8797 (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！赤緑大好きで、毎回キュンキュンしておりますっ！！作者様の作品の大ファンなので！ (2021年1月22日 8時) (レス) id: 4e1b2b15c7 (このIDを非表示/違反報告)
noa(プロフ) - またコメント失礼します！なんか、キャラが本人達に似てるけど、でも違うところもあって…って感じでめちゃくちゃ入りやすくて読みやすいです！恋のABOも何回も読み直させて頂いてるんですけど、これもリピート間違いなしです！なんか上から目線っぽくてすいません… (2021年1月21日 22時) (レス) id: f84d2fbefe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool
| 作成日時：2021年1月17日 21時
