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およそ180年前、先代のルナーの中でもとても強大な力を持って生まれたルナーがいました。
そのルナーは、手足が8本あり大きな丸みがある体からはたくさんの糸を出せる力を持っていたのですが意思疎通はできませんでした。
もちろんその時代の竜騎士であった守人が生まれてすぐにこの世界を壊し続けるルナーを鎮めようとしたのですがその力は強大で抑えきれずに命を落としてしまいます。
魔導協会やアリエス王国の騎士団が討伐隊をやむ得ず発足させ、苦渋の決断の末ルナーを殺めてしまいました。
そこから120年は地獄でした。
数十年に1度は生まれていたルナーは現れなくなり世界は荒れ、ありとあらゆる災害が降り注ぎました。
ルナーを、神の愛し子を殺めたことで神の怒りを買いその結果ルナーは生まれてこず世界は崩壊へと向かっていきました。
そもそもルナーが神の愛し子と呼ばれている理由は、ルナーが生まれ、生きてこの世界で幸せに存在している間は神がこのアリエスに祝福を与えてくださり加護を授けてくださるのです。
ルナーが存在し続けている限り神は私たちを見捨てたりしないということです。
そのルナーを殺めるという行為が神の天誅という形でこの世界は破滅へ向かわせるのです。
衰退していく世界の民は神に祈り誓い続けました。
もしもまだこの世界が許されるのならば二度とルナーを傷つけたりしないと、もしもまた同じことが起こるのならばルナーではなくアリエスが滅びる方を選ぶと。
民は祈ります、数年、数十年と祈り続けました。
この世界の子供たちが平和に過ごせる未来を信じて祈り続けたのです。
アリエスが神に許されたのは、長い長い時間が過ぎた120年経った頃でした。
120年経って生まれたルナーは意思疎通は出来ませんでしたが、とてもとても穏やかな性格のキラキラとした真っ白な毛皮に覆われた愛し子でした。
そのルナーは20年近く生き民に見守られて最後を迎えたのです。
そして間もなく次のルナーが生まれました。
この時のルナーは大きな大きな鳥でもちろん意思疎通は出来ませんでした。
その時は鳥人族の暮らす北の地へとルナーを引き渡しそのルナーは広大な自然の中で40年近く生きたそうです。
そして3年前、ルナーが弱っていく中光の卵が神殿に出現し、3年後の昨日前ルナーが召されあなたが生まれルナーが交代したのです。
この世界のルナーは唯の1人だけ、るう、あなたが世界に唯1人のルナーなのです。
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ダリア - やはり貴方様の書く作品は迚素晴らしい物ですね!るうちゃん物凄く好きです!可愛い!登場人物は全員好きになってしまいました!! (2022年9月15日 3時) (レス) @page50 id: d57692a101 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - やほ子さん» 読んでくださっていたのですね。ありがとうございます!今は繁忙期で少し忙しくて更新が遅いですが今後もよろしくお願いします^^ (2021年3月17日 0時) (レス) id: ef139e1273 (このIDを非表示/違反報告)
やほ子(プロフ) - 瑠璃色の夢さん» なるほど!!私少し前に読んでました!リメイク版が見れるなんてうれしいです! (2021年3月16日 21時) (レス) id: d9cd79b552 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - やほ子さん» コメントありがとうございます。こちらは以前別サイトで投稿していた小説のリメイク版になります^^現在は瑠璃色の夢という名でしていますが以前は瑠璃夢という名で投稿しておりました。 (2021年3月16日 15時) (レス) id: ef139e1273 (このIDを非表示/違反報告)
やほ子(プロフ) - この小説他のサイトにも投稿してらっしゃったりしますか? (2021年3月16日 14時) (レス) id: d9cd79b552 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2020年1月29日 16時