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追求57個目 ページ8

「じゃあ総統命令だ。此れで良いだろう?」
「し、しかし…」
「お前が総統命令ならいう事を聞くと言ったんだろう?」
「ぐ、」
「まさか自分から言っちゃう何てね」


完璧に嵌められた(気がする)。
くそ、何も言い返せない。でも仕方ない、此処まで来てしまった訳だ。
まだ抵抗するなんて、到底今の私には無理そうな話だ。


「わ、分かった、分かった、から」


私がそう言うと、満足そうに此方を見る二人。
勝負事をしてた訳では無いけど、何故だか凄く悔しい。
何時か絶対に仕返ししてやる。(ガンギマリ)


「ひとらん今日、お前何もする事ないな?」
「え?うん、一応予定は特にないと思うけど」

「だったらAに城内案内頼んだ。序に部屋も教えておいてくれ。」
「あぁ、分かった。グルちゃんは書類、頑張ってね。」
「後で何処かで会うと思うゾ」
「うわぁ、またトントン怒るから止めて欲しいね、其れは」


目の前で繰り広げられる会話は、唯右から左へと流れていくばかり。
その中でもなんとか理解できたのは"城内案内"位だ。

ぼーっとしてたらひとらんらんさんに名前を呼ばれた。
どうやら話の通り、城内案内をしてくれるらしい。

それに従いながら、書類に追われる総統の姿を横目に部屋を出て行った。




 
部屋を出てから、ひとらんらんさんの斜め後ろを歩く。
何処に行くのかと少しばかり楽しみにしながら、尋ねてみる。

「ひとらんらんさん、今から何処行くんですか?」

そう言うとひとらんらんさんは、少し顔を顰めて「敬語」とだけ呟いた。
無意識だった為、反応に少し遅れたが直ぐに敬語を外して、改めて聞いてみた。

「ひとらんらんさん、今から何処、行くの?」

すると、進めていた足をゆっくりと止めて、その場で止まった。
また敬語を使ってしまっていたか、と考えてみるも分からないままだった。


「ひとらんらん、さん?」


何か悪い事でもしてしまったのかと顔色を窺う様に覗いてみる。
黒い瞳と目が合って、少し動きが止まる。

そして、



「ひとらんらんさんって長いでしょ、」



そう言われた。
特にそう思っても居なかったが、実際どうだろうと考えて首を傾げた。
其れを見たひとらんらんさんは次に



「俺の事呼ぶ時、ひとらんとか、らんらんとか、短くていいから」



そう言ってまた、足を進め始めた。
一体急に何を言うのかとも思ったが、此処は従ってみる事にした。


「らんらん」


私がそう言うと彼は、此方を振り返り
少し嬉しそうに微笑んだ。
 

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代口 - ゆきさん» 配色についてはあくまでも個人的な創造の一部だったので、其処まで意識しておりませんでした。指摘されて初めて感じる違和感…しかし今作につきましては、このままの配色で行きたいと思います。ご理解頂きます様宜しく御願い致します。 (2018年10月15日 22時) (レス) id: 56f6e86835 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ん〜。マンちゃが緑でゾムか黄緑じゃないっけ〜。 まぁ、気にしないけどねぇ〜。 (2018年9月4日 23時) (レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - らんちゃ(らんちゃん)のなんか恥ずかしいね。がグッ……ガハッ(吐血&鼻血)だった。可愛い (2018年9月4日 22時) (レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
代口 - ハクさん» うわあああ有難う御座います(; ;)そう言って貰えると本当に嬉しいです…!今後も更新頑張りますので、どうぞ宜しく御願い致します!!! (2018年6月13日 21時) (レス) id: 13ffe3f0cb (このIDを非表示/違反報告)
ハク - うああああああ!すごい作品ですね!話の流れもスラスラしていて最初から読ませて頂きました!終わるまで見続けます頑張ってください(´ω`) (2018年6月7日 20時) (レス) id: 19710dfa66 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:代口 | 作成日時:2017年1月29日 23時

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