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30 仕事 ページ31

【Aside】







とりあえず一旦屯所を後にし、

今日の仕事の依頼人の元へと足を運ぶ









……ここか


廃ビルに足を踏み入れ声をかける






『すんまへ〜ん、

ご依頼を頂いたもんですけど〜』





すると直ぐに奥の方から男が1人出てきた





「……こっちだ、ついてこい」





無愛想に言うと足早に進み始める男


その態度とピリピリと伝わってくる警戒心、殺意に

心の中でため息を吐く





『(……昨日から寝てへんから

荒事は勘弁して欲しいんやけどな)』





男に着いていくと

ガタイのいい男の前に連れ出された


恐らくここの頭なのだろう





頭「いやぁ、どうもどうも」





何処かこちらを馬鹿にしたような笑みを貼り付け

声をかけてくる男





『……どうも、依頼で来たしがない情報屋や


すまんな、

ちょっと野暮用で遅れてしもうて』






こちらも同じように返す

真面目に相手する必要も無い






頭「ふん、……では早速本題に入ろうか


お前の持っている幕府の情報を全部吐いて貰おう」







目の前の男がそう言った瞬間、


道案内をした後、自分の背後についていた男が

首に刀を突きつけてくる


それに続けて刀を携えた攘夷志士が数十人出てくる





『(やから寝たかったんに……)』





雑魚だからやられる心配はないが

徹夜明けの荒業は眠くて仕方ない



こうなる事が分かっていたから帰りかったのに






頭「名の売れている情報屋は

1人で1組織潰せるぐれぇの情報を持ってる


特にアンタの情報があれば幕府ぐらい潰せるだろぉ?」





下卑た笑いを浮かべる男共





『皆幕府嫌いすぎやろ

いや自分も好きやないけど


にしても、雑魚なんはアレやけど……


自分を捕まえて情報を吐かせようとするその度胸は

褒めたってもええなぁ』






前に高杉が言った言葉

攘夷志士の間では結構有名やと思うんやけどな






『まぁでも今日は寝不足やからな

動きとうないなぁ……』




頭「何ブツブツ言ってやがる!!さぁ吐け!!」




『ん〜、逃げるかぁ』






十八番の逃げ

というか基本逃げスタイルなのだ


狙ってきた組織を潰すのは、逃げた後じっくりと

カラクリと戦ったのはやむを得ずやったからな



とりあえず、

刀を突きつけてきている男の股間を蹴りあげ気絶させる







頭「なっ!?チッ、かかれぇ!!」





そう頭が指示すると一斉に攘夷志士が来た





『うへぇ、めんどくさ』

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作者名:か。 | 作成日時:2022年2月6日 0時

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