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3話 どう頑張ってもこれは現実だ。 ページ5

起床。

 飛び跳ねる様に起きた私は思い切り毛布をベットの外に蹴り飛ばしているのに気が付く。私は起き上がりベットから降りた後、毛布をベットの上に放り投げた。
 妙な夢を見たのにも関わらず割りと足取りは軽く、何事もなかったかの様に自室から出た。

 階段を降りている時も何も害無く降りていた。ふと、夢に見たあの現象を思い出した。自分が自分で無くなって自分じゃ無くなったのが自分に成った。

ワケわからない夢だった。でも、何と無く、何と無く訳の判る夢だった気もする。

……気がするだけかもしれないが。

最後の段を降りると祖母の声が聞こえる。
「おはよー。彩ちゃん。朝御飯出来てるわよ」
「んー……おはよ。分かった。食べる」

 のろのろと焼かれたパンを口に運びながらテレビを見る。朝のニュース番組がつけられており、キャスターのお姉さんがニュースを淡々と読んでいた。

『……次のニュースです。××県夢見ヶ視市(ゆめみがみし)と○○県□□市にて、また眠り姫病患者(ねむりひめびょうかんじゃ)が発見されました。発見されたのは夢見ヶ視市(ゆめみがみし)星野丘高等学校(ほしのおかこうとうがっこう)に通う高校一年生と△△高等学校に通う────』

「あら、星野丘って彩ちゃんが通ってる学校よね……大丈夫かしら……? あ、コーヒー淹れたわよ」
祖母がコーヒーを私の近くに置くと今のニュースを見てため息をついていた。

コーヒーを啜りながらスマホのメールアプリを開きメールを確認する。
メールアプリのポストの新着は無し。学校が休校なのか有るのかよくわからなかった。

「……学校からの連絡は無いっぽいよ。とりあえず、有るか無いか判らないから学校には行ってみる」
そう言うと祖母も頷いて口を開いた。
「そうね。彩の事が心配だけれども…… 元々学校有って彩が学校行かなかったら勉強遅れちゃうものね」
「うん」

 私は母の話を聞きながらコーヒーに角砂糖二つとミルクを入れて小さなスプーンでかき混ぜていた。

『──政府はこの病気に非常事態宣言を出し対応を急いでいます────』

相変わらずニュースは眠り姫病患者(ねむりひめびょうかんじゃ)の話でいっぱいだった。

4話 眠り姫病→←2話 能力開花



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設定タグ:オリジナル , 現代ファンタジー   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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白雪の鴉亭(プロフ) - 七夜さん» あっ!ありがとうございます!ゆっくりやっていきますので気長によろしくお願いします……! (2019年5月19日 13時) (レス) id: 033af8111d (このIDを非表示/違反報告)
七夜(プロフ) - 世界観がとても素敵です!応援しています、更新楽しみにしてます! (2019年5月19日 10時) (レス) id: 5d16445995 (このIDを非表示/違反報告)
白雪の鴉亭(プロフ) - さぬきさん» すみません、誤字です。間違えてました……!指摘ありがとうございます! (2019年5月10日 21時) (レス) id: 033af8111d (このIDを非表示/違反報告)
さぬき(プロフ) - 失礼します!Helloという占いツクール内の企画から来ました!番外編面白そうだったので!質問なのですが、眠り姫病はめむりひめと読むのでしょうか?ルビがそうだったのですが不自然で。 (2019年5月10日 21時) (レス) id: 640a4ce08b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白雪の鴉亭 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年4月22日 20時

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