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40、施設 ページ41

私は物心ついた時から施設にいる。

施設の人に聞けば寒い冬の日に施設の前で捨てられていたらしい。



私の顔は自分で言うのもあれだけど整ってると思う。可愛い顔。そんな顔が好きだったし、私の顔に似合う可愛いものが大好きだった。



「やーいぶりっ子ぶりっ子!」

「なにそこリボン!キモーい」


でも、それを良く思わない子はたくさんいた。



お前らも可愛いものが好きな癖に。



施設で浮いてる私は気づけば腫れ物扱いであった。

周りと馴染めない子は施設の職員からもほったらかしにされる。



6年生になった頃、私はAと出会った。


その日もリボンのついた髪飾りをつけてフリルのある服を着ていてそれを馬鹿にされていた。


(顔に羨ましいって描いてるぞ。)


いつもの女の子に文句を言われ続けてもひたすら無視をしていた時だった。


『さっきから聞いてたけど、あんたらしょーもなすぎるで?』

「は?何よあんた。」


私のことをずっとぐちぐち言っていた女の子にAが声をかけた。


『自分の好きなものを好きって言われへんブスはほんま可愛ないわぁ…ま、あんたらの顔にこの子羨ましいってめっちゃ描いてるで?でもさぁ思うねん。ブスがリボンつけても可愛ないやん?この子やから似合うんやで?』

「はっはぁ!?何よあんた!!あんたに関係ないでしょ!!」

『あるわ。さっきからブーブーブーブーうるさいねん!!このブス!散れ!』



そう言われた女の子達は急いでその場から逃げていった。


百「あっありがとう…。」


前髪が長くてあまり顔が見え無かったけど、その瞬間吹いた風がAの髪を避けた。


優しそうな顔をしたAはニコッと笑いながらこう言った。


『うちの名前は龍牙峰A。もしよかったらお友達になろうや!可愛い子好きやねん!』


その笑顔は今でも忘れらない。


つり目だった目がクシャッとなって可愛い笑顔になる。


百「私の名前は織原百樹…。よろしくねー!」


これが私達の出会いだ。

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作者名: | 作成日時:2021年9月24日 20時

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