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31、嫁 ページ32

「なぁ、マイキーの嫁だろ?お前。」

『はぁ?あんた誰。それにちゃうっ…っ。』



ある日、アイスを買いにコンビニに行った帰りだった。



「嫁ゲット♡」



私は誰かに眠らされた。


最後に見えたのは手の甲に刺繍した罪と罰



(だっさ…)



次に目が覚めるとうちは知らないところで縛られていた。



『なんっやねんこれ。はぁ…たけみっちの言うことちゃんと聞ぃときゃよかった。』



そんな後悔をしながら周りを見渡す。

どこかの廃屋であることには確かだった。


「あ、目ぇ覚めた?」


私の目の前にしゃがんだのは高校生ぐらいの人。

手の甲を見れば罪と罰と書いてあった。



『あぁ…だっさい刺繍の人か。あんた、うちになんか用なん?見たことないけど。』

「ダサくねぇよ。ダリィ。」


会話にならないので少し腹立ちながら相手を睨みこむ。


「その目。気にいらねぇ。」


バキッ

バキッ


『あ”ぁ?やんのかコラ。』



顔面にいい拳を受けたものの私は目を逸らさなかった。


私は今手と足どちらも拘束されている。


(逃げる事はできないし、喧嘩もできへん…)


相手がどのチームなのかも分からないため予想がつかない。



『あ。あんたうちのことをマイキーの嫁って言っとったけど、間違ってんで。うちらは同盟組んでるだけ。お互いの利害が一致してるから一緒におるってだけ。残念やったな。』

「ふーん。まぁ、なんでもいいよ。アイツの周りが不幸になればアイツも不幸になるだろ?」

『しょーもな。』



狙っているのはマイキー。


ってことは東卍の喧嘩相手。


負ける可能性があるからうちを人質に取ってる。


負ける可能性があるって分かってるってことは一度負けてる可能性がある。


ってことは…


(黒龍、メビウスのどちらか…)


さらに頭を回転させる。


黒龍のシマを荒らしたわけじゃないしこのチームは冷戦状態だ。均衡をこんな形で破るとは思えない。


なら答えは一つ。




『お前らメビウスの残党か。』

32、人質→←30、重い愛



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作者名: | 作成日時:2021年9月24日 20時

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