その執事、従容 ページ36
｢あれらは僕とセバスチャンが選び、雇用した私兵。何があってもファントムハイヴ家の秘密と誇りを守る。
それがファントムハイヴ家の使用人だ｣
私兵…その言葉通り、ファントムハイヴ低のある一室では、大きな爆発が起こっていた。それは、使用人たちが主人より命じられた任務を遂行したことを意味するものだった。
｢ファントムハイヴ家は女王の憂いを無きものにするためだけに存在する影。その巣窟に足を踏み入れれば、光ある場所には二度と戻れない｣
｢あいつらだってプロだ。そう簡単に｣｢信じるのはご自由ですが、私が選んだ人材だということをお忘れなく｣
仲間を無事を信じたいジョーカーだが、それをセバスチャンが遮る。この執事は気配なく自分の腕を切り落としている。そんな彼が認めた腕を持つ使用人達……
それだけで、ジョーカーの望みを経つのは十分だった。
それでも願ってしまう。
ーー頼む、生きててくれ。お前らだけでも…！！
自分はもうダメだろう。けれど仲間達には無事でいてほしい。
ジョーカーはただそれだけを願った。
｢俺たちは…どうすりゃよかったんかなぁ。
笛吹の息子トムみたいにできることはひとつだけで、でももし…もし、生まれたのがこの国じゃなかったら、自分が、身体が、こうじゃなかったら…｣
あの時、男爵に差し伸べられた手を取らなければ…
｢こんなっ…｣
涙を流すジョーカーに、シエルは淡々と言う。
｢みっともなく泣くな。泣いたって変わらない。
いつだって世界は、誰にも優しくない｣
｢スマイル…｣
｢僕の名前はシエル・ファントムハイヴ。その1つだけだ｣
その時、ガチャッと扉が開く音がした。
続けて聞こえてきたのは、追加お待ちどうさまという男の声だった。
一同の視線が集まる。
そこにいたのは…
｢あれ？｣
｢貴方は…｣
サーカス団の医師だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1067人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
向日葵 - 更新されてて嬉しくて一気に読んじゃいました！お忙しいとは思いますが、続き楽しみにしてます！ (4月16日 2時) (
レス) @page34 id: cb9e52fa3f (このIDを非表示/違反報告)
玉ねぎ(プロフ) - 続きください！楽しみにしてます✨ (3月4日 21時) (レス) @page25 id: 42fa138aff (このIDを非表示/違反報告)
しゅな(プロフ) - 更新ありがとうございます！( ；__；)大好きです！すごい面白い展開で、楽しみです、、！応援してます！ (2月1日 0時) (レス) id: 4012986507 (このIDを非表示/違反報告)
心美 - 最初見たときびっくりしましたよ！私の名前と全く同じ〜なんか嬉しいです！続き楽しみにしてます。 (7月23日 10時) (レス) @page7 id: b5a6a9d7fe (このIDを非表示/違反報告)
あられ - えー！！ここで終わってしまうの勿体無いです…更新される日を待ってます… (2022年11月3日 23時) (レス) @page8 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：SHION* | 作成日時：2021年11月23日 0時
