＊ ページ30
｢お次は猛獣使い。獰猛なライオンを見事...」
ライオンの前に立たされた子供は、恐怖に泣くことも震えることも泣く、無抵抗のまま食われた。
部屋の中に血の匂いが充満する中、男爵の笑い声だけが不気味に響いていた。
｢さあ、お次はナイフ投げ！磔の少女の運命やいかに！？」
＿＿＿…まさか！
様子のおかしい子供たち。みんな声も発せず、ただ淡々と言われた通りに動いている。どう見ても普通の状態でははい。
演目を見ていても、サーカス団として練習をしてきたようにも見えない。
ならばこの子供たちは何なのか。
自問自答していたAとシエルは、ある可能性が出てきた。
それは...
｢止めて！」
｢セバスチャン！！」
命令通りにナイフが届く前に止めたセバスチャンは、少女がつけていた仮面を外した。
｢コーンウォール地方で行方不明になっていたエラリー・ニクソン。間違いありませんね。さすがは御二方｣
そこにいたのは、事件の被害者として救出を命じられていた子供だった。つまり、今この屋敷にいる子供たちは皆、事件の被害者だということだ。先程命を落とした子供も含めて。
気分の悪くなる行為に、Aは男爵に嫌悪感を抱く。
｢ごっごめん、コレも気に入らなかった！？ジョーカー！すぐに片づけて」
｢もう、やめた」
的外れなことを言う男爵に、弁明の余地なし。その動機すら聞く価値もない。
そう思うシエルの気持ちが、声色に出ていた。
｢家畜にも劣るクズと同じテーブルにつく趣味はない」
｢えっえっ、どうしたの？」
｢女王陛下への報告はこれだけでいい」
椅子から立ち上がると、靴音を鳴らして男爵に近付いていく。
｢低俗で、醜悪で、変態な、最低の下種は
シエルが銃を取り出して男爵に向けるのと、ジョーカーが隠しナイフをシエルに向けるの、そしてセバスチャンがナイフをジョーカーに向けるのとが同時だった。
この中で唯一、Aだけが椅子に座って事の成り行きを見ていた。もちろん、ジョーカーたちが不穏な動きをしたらすぐに動けるように構えながらだが。
部屋の中には緊迫した空気が漂う。
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向日葵 - 更新されてて嬉しくて一気に読んじゃいました！お忙しいとは思いますが、続き楽しみにしてます！ (4月16日 2時) (
レス) @page34 id: cb9e52fa3f (このIDを非表示/違反報告)
玉ねぎ(プロフ) - 続きください！楽しみにしてます✨ (3月4日 21時) (レス) @page25 id: 42fa138aff (このIDを非表示/違反報告)
しゅな(プロフ) - 更新ありがとうございます！( ；__；)大好きです！すごい面白い展開で、楽しみです、、！応援してます！ (2月1日 0時) (レス) id: 4012986507 (このIDを非表示/違反報告)
心美 - 最初見たときびっくりしましたよ！私の名前と全く同じ〜なんか嬉しいです！続き楽しみにしてます。 (7月23日 10時) (レス) @page7 id: b5a6a9d7fe (このIDを非表示/違反報告)
あられ - えー！！ここで終わってしまうの勿体無いです…更新される日を待ってます… (2022年11月3日 23時) (レス) @page8 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHION* | 作成日時：2021年11月23日 0時
